安倍総理は7日、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に「緊急事態宣言」を発令した。実施期間は5月6日までの1カ月間。安倍総理は「人と人との接触機会を最低7割、極力8割削減することができれば、2週間後には感染者増加をピークアウトさせ、減少に転じさせることができる」とし、改めて国民に外出自粛を呼びかけた。
これを受けて、東京都の小池知事は、生活必需品に関わる店への外出制限はなく、交通機関の運休もないと説明。都の資料によれば、休業を要請する施設としてバーや居酒屋、パチンコ店、インターネットカフェ、ホームセンター、理髪店などが含まれており、緊急事態宣言が出た場合速やかに要請されると思われていた。しかし一転、「国との調整が必要」として休業を要請する施設を示さず、対象となる業種や施設を検討し、10日に発表、11日から実施するとした。
新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための外出自粛と休業要請。AbemaTV『けやきヒルズ』にリモート出演した慶応大学特任准教授などを務めるプロデューサーの若新雄純氏は、「コロナの危機をどう回避するかと倒産・廃業の問題をどうするか、どちらを取るかで悩んでいる人がいる。他の国と違って僕らの行動が制限されるわけではないので、一部の人が仕事などで出かけていたら『じゃあ私も』という人が多いと思う。結局はお店が営業するかどうかだけではなく、住民全員が一致してどういう足並みをそろえた行動をするかにかかってくる」と懸念を示す。
また、平日と休日の“感覚の違い”に着目し、「僕のまわりでは、みんな週末の予定は徹底的になくしていて、『家にいよう』というムードになっている。おそらく、みんな週末はほとんど足並みをそろえて自粛を徹底して外に出ず家にいるんじゃないだろうか。でも、平日は一斉に仕事を休まない限りはまだまだ出勤する人が多いと思う。僕の親は公務員だったけど、平日と土日ではまるで別人。平日はしっかり働くけど土日は本当にだらしなくて、このオン・オフがすごいなと。平日に働いている会社がある限り、自主的な外出自粛を徹底して出歩かないというのはなかなか難しいんじゃないかなと思う」と述べた。
それを踏まえ、若新氏は“休日・祝日の前借り”という大胆な案を提言。「1年間にある休日・祝日、お盆休みなども全部この時期に前倒して、緊急の国民の祝日にしてしまえばいいんじゃないか。みんな、他人と合わせたいから、祝日になれば家にいる人はかなり増えるだろう。その分、コロナが収束した後は、ハッピーマンデーもなくなるし土曜日も働いたりと大変だが、学校は遅れた分を取り戻せる。僕らは平日に対して真面目過ぎるというか、“平日力”が高すぎる。平日にサボることがものすごく悪いことだと教わってきたが、土日ならどれだけダラダラしていてもいい。平日に対してものすごく誠実なので、国民の休日を全部前借りしてこの時期に集中しては」と自身の考えを述べた。
番組終了後には「お店や施設の休業問題も大事だが、オフィスワーカーの出勤ももっともっと減らさないと世の中の8割を止めることはできない。今年に限っては、こよみを大胆に変更して、有給の時期も集中させるなど、一致団結した休日の運用があってもいいのでは」とも語った。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)
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