将棋界における食事は「将棋めし」としてファンのお楽しみコンテンツの一つになっているが、もしカレーについて聞くとすれば斎藤慎太郎八段(26)は外せない。カレー好きと言えば、十八世名人の有資格者・森内俊之九段(49)が有名だが、斎藤八段は父親が大手チェーン「カレーハウスCoCo壱番屋」のフランチャイズ加盟店のオーナー。まさに将棋界の“カレーの王子様”だ。現在、大阪・福島の将棋会館では、CoCo壱番屋からも注文が取れるようになっているが、斎藤八段のおすすめは何か。ABEMAの将棋中継で解説を務めた際に語っていた内容を振り返る。
斎藤八段が解説を務めたのは、藤井聡太七段(17)と菅井竜也八段(28)がタイトル挑戦に向けて激闘を繰り広げた3月31日のヒューリック杯棋聖戦決勝トーナメント。ABEMAの中継では、展開が緩やかな局面で、解説・聞き手による視聴者の質問に答えるコーナーが設けられている。斎藤八段は、このコーナーでカレーについて語ることとなった。視聴者から届いた質問は「おすすめのトッピング」についてだ。
▶映像:斎藤慎太郎八段のカレーのこだわり(3時間40分35秒ごろ~)
端正なルックスと、穏やかな口調でファンも多い“プリンス”斎藤八段だが、カレーについても、実に丁寧に、まだ淀みなく語り始めた。
斎藤 最近だと、ベジカレーがおすすめです。ベースのソースは、普通に何も選ばなければポークカレーなんですが、ベジカレーは野菜由来のソース。野菜由来のはずなのに、ポークに負けないぐらいの旨味があるんです。初めて食べた方は驚くと思います。
指し手の解説同様に、実に適切な言葉でベジカレーを紹介し始めた。確かにオフィシャルサイトの紹介ページでも「こだわりのソースで、旨みとコクを堪能!ココイチベジカレーとは、動物由来の原材料を使用していないカレーです。ベジタリアンの方にオススメです」と書いてある。何かを見ながら語ったわけでもないことから、しっかりと頭の中に入っていることが明らかになった。
斎藤 お肉の成分が入ってないので、ヘルシーなんです。旨味がポークに負けないので、最初は半信半疑だったんですが、驚きました。ベジカレーで、何か一つトッピングをするなら、きのことかでいいんじゃないかなと思います。私が好きなだけですが(笑)棋士の中でも、きのこが嫌いな方が多いので、それを押しづらいところがあるんですが(笑)
実際、藤井七段も過去のインタビューなどで「きのこ嫌い」を明かしたことがある。さらにトッピング候補を出したが、ここでも居飛車党、振り飛車党ならぬ、ヘルシー党を貫いた。
斎藤 これもお肉じゃないですが大豆由来の、大豆メンチカツみたいなものがあるんです。これもヘルシーなんですが、それもおいしいです。カレーはカロリーが高くて、トッピングすれば普通に1000キロカロリーを超えちゃうんで。
最後に紹介したのは、ライスを細かく刻まれたカリフラワーに変える低糖質カレーだ。
斎藤 少しだけライスで、あとはカリフラワー。それも人気があります。健康にも気を使えるメニューが増えました。カレーの味が抑えられてるかなと心配したんですが、全くそんなことはないです。
現在は新型コロナウイルスの影響もあり将棋界全体で対局が減っている状況だが、今後は棋士がカレーを注文した際、どんなこだわりを持っているかも楽しめる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)