日本相撲協会の芝田山広報部長が、名古屋から東京・両国国技館に場所を移し、無観客で開催される予定の7月場所について「稽古が一番心配だ」と力士の状態を慮ると、開催に向けた協会の取組や各部屋の現状について明かした。
今月4日、日本相撲協会は令和2年の大相撲夏場所(東京・両国国技館)の中止を決定した。本場所の中止は平成23年春場所以来となる。また13日には、高田川部屋所属の勝武士が新型コロナウイルス感染症による肺炎のため、28歳の若さでこの世を去るなど、相撲ファンにとっては残念な知らせが相次いだ。
本場所の中止を受け、23日にABEMAで「記憶に残る名勝負100連発」と題して放送された『大相撲ABEMA場所』にリモート出演した元横綱・大乃国の芝田山親方は開口一番「まさか、我が家から放送になるとは思わなかったが…」と複雑な胸中を明かすと「コロナで5月場所を延期したが、結局中止になってしまった。大相撲を待ちわびている皆様に何かをお伝えできれば」と出演理由について説明した。
また「中止」という苦渋の決断に至った理由についても「コロナ感染の中で、5月場所を開催するということを最後まであきらめずに、協会員のコロナ感染に対する予防策を徹底して、何とか漕ぎつけようとした。しかし、国全体が緊急事態宣言ということで、中止を決定した。今思えば、3月の大阪場所を無観客で開催できたことが、奇跡のような感じだ」と話した。
そのうえで「まさかこんな事態になるとは誰も思っていなかった」と続けた芝田山親方は、7月場所の開催目安についても言及。「世の中の感染状況が非常に気になるところ。相撲協会としては緊急事態宣言が解除されても、今の状況を保持しながら、次の場所に向かっていきたい。ただ、一番心配なのが稽古だ。現在は各部屋の中で稽古をしており、力士の日々の健康管理(発熱や倦怠感などの有無)が無ければ、師匠の判断により接触を伴う稽古を行っていいとしている。ただ出稽古ができないのは残念だ」と述べた。
この話を聞いた元横綱・若乃花の花田虎上氏が「接触を伴う申し合い、三番稽古などがあるが、再開のタイミングは協会からの一斉通達になるのか」と質問を投げかけると「協会としては接触感染を懸念し、接触を伴わない形での稽古をして欲しいと言っている。体調管理的に我々も他所の部屋に行くことができないので、部屋の師匠が力士たちの体調をしっかり管理したうえで、全く問題なければ、接触を伴う稽古を始めてくださいと話している。私どもの部屋も、力士たちを全く外に出していない。買い物に行くときは私が弟子を連れ、他の人と接触しないような形で見ている。近くのコンビニにも行かせていない状況だ。弟子の体調に問題はないので、3週間ほど前から申し合い稽古や三番稽古はさせている」と応じた。
【映像】白鵬も登場「記憶に残る名勝負100連発」
【その他の注目記事】
■Pick Up
・キー局全落ち!“下剋上”西澤由夏アナの「意外すぎる人生」
・現役女子高生の「リアルすぎる日常」をのぞき見
・スポーツコンテンツに適したの“ライブ特化型広告”って何?