恐れ知らずの“顔面ブロック”ベテラン棋士のドキドキ守備に解説「ひやー」視聴者「顔面受け師」/将棋・AbemaTVトーナメント
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 守るべきものを進んで前に出す、まさに“顔面ブロック”だ。プロ将棋界初の団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」の予選Cリーグ第2試合、チーム木村・木村一基王位(46)とチーム糸谷・高見泰地七段(26)の三番勝負が5月30日に放送され、受けの巧者として知られる木村王位が、自玉を前線に出して守る「顔面受け」の一手を繰り出し、周囲を騒然とさせた。

▶映像:玉で受ける「顔面受け」

 将棋のルールを知っている人であれば、玉を取られれば負けになることは、誰でもわかるもの。この玉を守るために他の駒を使いこなすというのが一般的な発想だが、“千駄ヶ谷の受け師”という異名を持つ木村王位となると、玉を使って急所を守る顔面受けも躊躇しない境地にまでたどりつく。そんな名場面が生まれたのは1勝1敗で迎えた第3局だ。

 序盤、先手の高見七段が有利に進め、木村に切り込もうとしたところで、対応の悩ましい局面を迎えた。ここで木村王位は、他の選択肢がある中、最も大切な玉を戦いが起きている最前線の守備に利用。一つ間違えばあっさり完敗にもなりそうな選択に、解説を務めていた横山泰明七段(39)からも、思わず「ひえー」と声が飛び出したほどだ。聞き手の山根ことみ女流二段(22)も一拍置いて「王様、強い駒ですからね」と語ったものの、そこはやはりヒヤヒヤもの。見守っていたチームメイトの行方尚史九段(46)も「木村調ね。玉さばきが」ともらしていた。

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 直後には、予想外のところに金を動かす妙手も見せ、同じく仲間の野月浩貴八段(46)からは「なんじゃこりゃ」という言葉まで出る事態に。まさに木村ワールド全開といった将棋に、ファンからも「それで受けれるのか!!!?」「顔面受け師」「王様頑張ってるw」というコメントがネット上で溢れていた。

◆第3回AbemaTVトーナメント

 持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行い、1回の対戦は三番勝負。3人1組の12チームが、3チームずつ4つのリーグに分かれて総当たり戦を実施。1対局につき1勝を1ポイント、1敗を-1ポイントとし、トータルポイントの多い上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進出する。優勝賞金1000万円。

◆出場チーム&リーダー

 豊島将之竜王・名人、渡辺明三冠、永瀬拓矢二冠、木村一基王位、佐藤康光九段、三浦弘行九段、久保利明九段、佐藤天彦九段、広瀬章人八段、糸谷哲郎八段、稲葉陽八段、Abemaドリームチーム(羽生善治九段)

ABEMA/将棋チャンネル)

木村王位の顔面受け
木村王位の顔面受け

▶映像:震えが止まらない指

野月八段の震える指
野月八段の震える指

▶映像:声も裏返るほどの熱戦

糸谷八段「心臓に悪い」高見七段「映画館みたい」
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