将棋の藤井聡太七段(17)が6月4日、ヒューリック杯棋聖戦・決勝トーナメント決勝で永瀬拓矢二冠(27)と対局中だ。藤井七段は本局に勝利すれば、渡辺明棋聖(棋王、王将、36)への挑戦権を獲得。8日から開幕する五番勝負第1局に、従来の記録を4日上回る17歳10カ月20日での挑戦が決まる。両者とも抜群の高勝率をマークしている棋士で、終盤に向けて熱戦となっている。
藤井七段は本局に勝利すれば、屋敷伸之九段(48)が1989年に作った最年少タイトル記録を更新。目標としたタイトル獲得へ、ついに初挑戦が決まる。王将戦では、あと1勝のところで涙を飲んでおり、タイトル挑戦に王手をかけたのは今回が2度目だ。
永瀬二冠は、将棋に対するストイックな姿勢がファンにも知られる存在で、豊島将之龍王・名人(30)、渡辺三冠とともに、タイトルの複数保持者として将棋界を牽引している存在。藤井七段とは、日頃から練習将棋も指している。永瀬二冠にとっても、自身初の三冠へ負けられない一局だ。
なお、非公式ながら将棋界で現在の実力を示すと言われるレーティングでは、藤井七段を1位、永瀬二冠を3位としているところがあり、実力と勢いを兼ね備えた両者による対局と言える。
対局の持ち時間は各4時間で、振り駒の結果、先手は永瀬二冠。戦型は相掛かりからの出だしとなり、戦況は永瀬二冠がやや優勢と見られている。持ち時間でも、永瀬二冠が約1時間リードしており、藤井七段にとっては、ここからがタイトル挑戦への正念場だ。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
【午後5時時点での残り持ち時間】
永瀬拓矢二冠 1時間34分(消費2時間26分) 藤井聡太七段 35分(消費3時間25分)
(ABEMA/将棋チャンネル)