緊迫した局面で目の前で詰みが生じたら、瞬時に解けるだろうか。6月27日に放送されたプロ将棋界初の超早指し団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」予選Dリーグ第3試合の先鋒戦、チーム広瀬・青嶋未来五段(25)とAbemaドリームチーム・三枚堂達也七段(26)の第3局。青嶋五段が即詰みに討ち取り勝利を収めたが、持ち時間残り26秒という短時間で、冷静に読み切った様子にファンから驚きの声があがった。
同棋戦は持ち時間5分・1手指すごとに5秒加算というフィッシャールールで行われている。指せば時間は増えるものの、公式戦にはない超早指し将棋と、対局のプレッシャーから、落ち着けばすぐに解ける5手詰などを逃すようなシーンも出ている。
最終盤、三枚堂七段が4五桂と跳ねたところ、会議室で見ていたチーム広瀬・黒沢怜生五段(28)が「詰んだ、詰んだ、詰んだ」と連呼。残り時間は少なかったが「落ち着け。20秒あれば読み切れる」とモニタに向かって呼びかけた。
この声が届いたのか、7秒考えた後、青嶋五段は豊富な持ち駒を活かして、4三角打からきれいな即詰みに。プロの棋士なら一瞬で判断できるレベルのものだったが、ファンからはABEMAにコメント欄に「これ詰んでるんか」「後手玉詰んだっぽい」「読み切りはやいね」と驚きの声が多数書き込まれていた。
◆第3回AbemaTVトーナメント
持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行い、1回の対戦は三番勝負。3人1組の12チームが、3チームずつ4つのリーグに分かれて総当たり戦を実施。1対局につき1勝を1ポイント、1敗を-1ポイントとし、トータルポイントの多い上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進出する。優勝賞金1000万円。
◆出場チーム&リーダー
豊島将之竜王・名人、渡辺明三冠、永瀬拓矢二冠、木村一基王位、佐藤康光九段、三浦弘行九段、久保利明九段、佐藤天彦九段、広瀬章人八段、糸谷哲郎八段、稲葉陽八段、Abemaドリームチーム(羽生善治九段)
(ABEMA/将棋チャンネル)