“#宇都宮”都知事選当日の枝野代表ツイートは「二重に失敗」 宇都宮餃子の関係者も「うれしくない」
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 立憲民主党の枝野代表が東京都知事選の投開票日の5日朝、自身のTwitterに出身地である宇都宮市の名物・餃子の話題に触れ、「#宇都宮」のハッシュタグをつけたことで波紋を呼んでいる。

【映像】「#宇都宮」をクリックするとアカウント欄に宇都宮健児氏

 「#宇都宮 #みんみん で育った私は、18才で #宇都宮 を離れてから仙台でも東京でも餃子専門店を探したが見つからず ラーメンや炒飯、野菜炒めがメニューにあるのは中国料理店 ビールもライスもないのが餃子の店 今もそう思うので全国チェーン『餃子の◯将』の名前には違和感 味は好きだけど」

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 枝野代表は、別のユーザーの投稿を引用する形でツイート。しかし、これが都知事選の投開票日の朝だったことから、ネット上では立憲民主党が支援する宇都宮健児氏を連想させるとして「政治利用」などの声が飛び交った。また、立憲民主党の別の議員も「昨日は、餃子のOの持ち帰り生餃子を焼いて食べましたが、とても美味しかったです。ところで、餃子といえば #宇都宮 が有名ですね。いつか行ってみたいものです」(段下季一郎氏)、「みんな、明日は #宇都宮 の餃子について語ろうぜ!」(中妻穣太氏)と投稿していた。Twitter上で「#宇都宮」のハッシュタグをクリックすると、アカウントの一番上には宇都宮氏が表示される。

 公職選挙法では、投開票日当日の選挙運動を禁じている。枝野代表は6日、高知市での記者会見で「誤解と心配をかけたのは恐縮だが、他意はない」と語っている。

 思わぬ騒動に巻き込まれた宇都宮餃子の関係者は、今回の投稿について「残念」だと話す。

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 「私個人としては、こんな形で話題になるのはいかがなものかと思う。宇都宮の宣伝なら構わないが、そういう話が問題になって、公職選挙法に引っかかるというのはうれしくない。(ビールもライスもないのが餃子の店は)古い。昔の餃子屋さんはほとんどなかったが、今は多分どこでもある。そういうこと(投稿)をなぜ当日にやるのかと思う」

 では、枝野代表の行為は公職選挙法に違反する可能性はあるのか。ネットでの選挙運動に詳しい東京工業大学准教授の西田亮介氏は次のように話す。

 「いろいろな誤解を招きやすいツイートだと思うので、公党の代表の書き込みとしてはあまり好ましい内容ではなかったと思う。最終的には司法の判断に委ねざるを得ないところではあるが、選挙運動というのは投票のみならず、投票を呼びかける直接・間接の行為のことを指す。もちろん一方で、選挙運動は表現の自由のひとつとされているので、これが直接立件されたり摘発されたりはあまりないかとは思うが、正々堂々と戦っているという印象はない。あまり好ましくない」

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 一方で、SNSも含めたインターネットを使った選挙運動はわかりにくい部分もあるという。

 「インターネットを使った選挙運動は急ごしらえで2013年に認められたということもあって、例えば電子メールの利用とTwitterのDMやFacebookのメッセンジャー機能、それからLINEの使い方のルールがちょっと違うなど、選挙運動をやる側にとって大変わかりにくいところもあるので注意が必要」

 また、BuzzFeed Japan記者の神庭亮介氏は、今回の投稿で「二重に失敗している」と苦言を呈する。

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 「ひとつは、この公選法逃れのようなツイートに、本当に集票効果があったのかということ。これを見て『宇都宮さんに入れよう』と思うかというと、ほとんど効果はないだろう。公選法ハックみたいなことはN国に任せておけばいい。

 もうひとつは、スベってしまっていること。『こんな遊び心がある僕いいでしょ』『ユーモアあるでしょ』という、ある種のウケ狙いもあったのかもしれない。支持者や地方議員の人たちは真似していたが、それ以外の人は引いてしまった。集票効果としてイマイチだしスベっているしで二重に失敗していて、枝野さんにとっても立憲民主党にとってもメリットのないツイートだったのではないか」

 さらに神庭氏は、立憲民主党が掲げるスローガン「まっとうな政治」に触れ、「これが『まっとう』と言えるのか? 私自身、投開票の当日になぜ名前をツイートしてはいけないのか、公選法について疑問に思う部分はあるが、問題があると考えるのなら、立憲民主党として国会で公選法の改正に取り組むのが『まっとうな政治』の在り方だと思う。そうではなく選挙ハックに走ってしまったのは、支持者も残念に感じただろうし、真剣に戦った候補者にも泥を塗るような行為ではないか」とした。

ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

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