自分が大事にしているものを、同じように大事してくれる相手を、人は嫌いになれない。
子煩悩な上司は、我が子を褒めてくれた部下を悪くは思わない。愛猫家は、愛猫家に親近の情を寄せる。
現在プレミアリーグのリバプールを率いるドイツ人監督に、日本の多くのサッカーファンが好感を抱くのも、そんな心理によるのかもしれない。
ユルゲン・クロップは、我らが香川真司を、我々と同じように、愛してくれた。
2010年、ドイツ・ブンデスリーガ1部のドルトムントで3シーズン目を迎えたクロップ監督は、セレッソ大阪から、21歳の香川真司を獲得。