今、K-1戦線で“打倒・武尊”に最も近い位置にいるのがレオナ・ペタスだ。現在8連勝、5KOと快進撃。3月のさいたまスーパーアリーナ大会では、元K-1フェザー級王者の村越優汰をKOしている。村越は武尊が苦戦した(判定勝ち)相手だから、レオナは間接的に武尊を上回ったことになる。

 レオナは以前から武尊との対戦を要求しており、カード決定が待たれるところ。だがレオナには、その前にやっておくべきこともある。保持するKrushスーパー・フェザー級タイトルの防衛戦だ。

 7月21日のKrush後楽園ホール大会で組まれた防衛戦。その相手は武尊と同じKREST所属の大岩龍矢だ。大岩は武尊のら海外での練習にも同行。今回の試合も武尊がセコンドにつくことが予想される。武尊の眼前で“盟友”に勝利すれば、直接対決実現への大きなアピールになる。

 ただレオナは「そこを意識すると足元をすくわれるし、大岩選手にも失礼なので」と、あくまで目の前の相手に集中するという。そこには、Krush王者としてのプライドもある。

「僕はKrushが一番大事。K-1に出る、武尊戦と言う前にきちんとベルトを防衛しなきゃいけない。前から言ってるんですけど、僕はK-1王者よりKrush王者のほうが強いと思ってるので。そう感じてもらえる試合をします」

 武器は“石の拳”と言われる強力なパンチ。大岩もパワフルな闘いが持ち味だけに、激しい打撃戦になりそうだ。

 これからの闘いは、4月に亡くなった母との約束を守るためのものでもある。レオナは「病気の母のためにベルトを」と語り、Krush王座を獲得すると母をリングに上げている。

 母は息子のK-1王座獲得を見ることなく、世をさることになった。しかし天国の母との約束は続く。しかも、弟の加藤虎於奈にもベルト獲得のチャンスが出てきた。8月大会でKrushウェルター級の王座をかけたトーナメントに参戦するのだ。

 兄弟王者実現へ「まず僕が守る」とレオナ。さらにこう語る。

「生前の母との約束は、僕がKrushとK-1のベルトを巻くこと。でも虎於奈がベルトを巻けば、約束した以上の結果を出すことができる。その姿を母に見せたいです」

 大岩を倒しKrush王座防衛、虎於奈のベルト獲得、さらには武尊戦実現とK-1王座奪取へ。レオナ・虎於奈兄弟の闘いは続いていく。

【視聴予約】21日(火)17時30分~「Krush.115」 | 【ABEMA】
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