残りは0.1秒!?時間切れ負け寸前のハプニング 解説棋士の声も思わず裏返る/将棋・AbemaTVトーナメント
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 あわや時間切れ負けという大ピンチに、思わず解説棋士の声も裏返った。7月25日に行われたプロ将棋界初の早指し団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」決勝トーナメントで、チーム永瀬・増田康宏六段(22)と、チーム天彦・佐藤天彦九段(32)が第2局で対決。終盤、増田六段が持ち時間残り1秒というところで、駒をつかみ損ねて盤上に落下。残り0.1秒か0.2秒かというところで、ぎりぎり間に合わせるというハプニングが起きた。

▶動画:危ない!残り1秒で駒が落下

 指している方も見ている方も冷や汗ものだ。最終盤、増田六段が3三の地点にあった金で、3四にあった歩を取り込もうとしたところ、つかんだはずの歩が盤上に転がった。この時、チェスクロックの示す残り時間は2秒から1秒になったところ。これが0秒になるまでに指して、チェスクロックを止めなければ時間切れ負けになる。増田六段にとっては、この1秒未満の時間がスローモーションにでも見えただろうか。瞬時に駒を拾い、目にも止まらぬ速さでクロックのボタンを押して、事なきを得た。

 このヒヤヒヤシーンを解説していた佐々木勇気七段(25)からも、めったにしないリアクションが飛び出した。難しい選択に悩んでいた増田六段の様子を「秒が読まれていますけど…」と見守っていたが、駒が盤上に転がった瞬間に「あ、(時間が)切れる!」と思わず声が出た。なんとか間に合ったところでは「はあぁぁぁ」と、女性のような甲高い声まで出てしまい「危なかったですねぇ」と振り返った。

 視聴者の気持ちも同じだった。中継していたABEMAのコメント欄には「あぶないー!」「際どい!」「ギリギリ」「時間があああ」「ひえええ」といった投稿が殺到。通常の対局では、持ち時間を使い切っても1手あたり60秒未満というものが一般的で、残り数秒の中で指し、さらにチェスクロックを止めるということはない。独特なルールならではの、スリル満点というシーンになった。

◆第3回AbemaTVトーナメント

 持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで対局。全12チームが4つの予選リーグに分かれて戦い、各リーグ上位2位までが予選通過。決勝トーナメントは5本先取の9本勝負で行われ、勝ち越しが決定した時点で終了する。1チームは3人で、各棋士は1試合につき最低1局、最大3局の範囲で指す必要がある。対局者は各対局前に決定する。優勝賞金1000万円。

◆決勝トーナメント進出チーム

 チーム渡辺、チーム永瀬、チーム康光、チーム三浦、チーム久保、チーム天彦、チーム広瀬、チーム糸谷

(ABEMA/将棋チャンネルより)

あわや時間切れ負け寸前のハプニング
あわや時間切れ負け寸前のハプニング

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