<大相撲七月場所>◇九日目◇27日◇東京・両国国技館
前頭十六枚目の錦木(伊勢ノ海)が前頭十二枚目・松鳳山(二所ノ関)を寄り倒して3勝目を挙げた一番。勝敗が決した直後、36歳の松鳳山を寄り倒した29歳の錦木が見せた何気ない気遣いに館内から拍手が、さらにネットからは称賛の声が上がっている。
立ち合いもろ差しになった松鳳山に対して、投げを打ってそれを嫌った錦木。その後、松鳳山が左のまわしに手をかけるも、左を差し返す格好になった錦木は力強く一気に前へ出ると、寄り倒して3勝目を挙げた。
勝敗が決した後、土俵に激しく尻から落下した松鳳山を気遣うように、両腕で抱きかかえた錦木。対する松鳳山は右手を上げ「すまない」とも「大丈夫だ」とも受けとれるジェスチャーで応じたが、錦木はそのままグイッと力強く、松鳳山を抱き上げた。すると、松鳳山もそんな錦木の優しさに応えるように、左手でポンと軽く、錦木の背中を叩いた。
ABEMAで解説を務めた元前頭・大岩戸が「松鳳山の攻め方は間違っていないが、軽い。普段ならもろ差しになってそのまま寄り切るはずが」と話すと、そんな錦木の気遣いを目にした館内からは自然と拍手が沸き、視聴者からは「やさしい錦木」など称賛の声が数多く寄せられていた。(ABEMA/大相撲チャンネルより)