将棋の最年少棋士・藤井聡太二冠(18)が、最年少二冠・八段昇段を果たして一夜明けた8月21日に記者会見を行った。新たな最年少記録に日本中が沸く中、本人は二冠達成に「この上ない結果だった」と振り返ると、過密なスケジュールの中で行われた2つのタイトル戦を終え、「落ち着いたらパソコンを1台、組みたいなと思います」と研究にも使用するパソコンについて語る一幕もあった。インタビュー内容は以下のとおり。
-眠れましたか
そうですね、はい。
-王位を獲得した実感
王位戦は奨励会員のころ、タイトル戦の控え室に伺って、勉強させていただいたこともあったので、そういった棋戦でタイトルを獲得できたのは感慨深いと思います。
-家族などに報告は
はい、電話で。
-今後の目標
実力を高めていくというのが一番の目標なりますけど、近いところだと王将リーグが始まるので、相手も非常に強い方ばかりなので、しっかり戦いたいと思います。
-福岡の印象
福岡は今回で訪れるのは3回目になるんですけど、いつも地元の方に温かく迎えていただいて、本当に今回も素晴らしいところで対局できたのかなと感じています。
-部屋に帰って検討などは
部屋に戻ってから自分でも少し対局の振り返りはしていました。師匠(杉本昌隆八段)とも少し電話で話をしました。
-詰パラを解いたり、久保・永瀬戦をチェックしたりは
昨日、王将戦で久保九段と永瀬二冠の対局もあって、自分の対局が終わってから、中継の方で確認したりしました。
-将棋を考える時間はどれくらい
対局終わってから部屋に戻って1時間か少し、振り返りをしていたのかなと思います。
-封じ手は積極的な手だった
どちらも難しいのかなという気がしたんですが、飛車がどの程度働くか見通しの立ちづらいところがあったので、本譜で飛車を切って、その後飛車をこちらが取り返す形にもなりやすいので、そういった順で勝負できるのかなと思っていました。切って難しければと思っていました。
-家族や師匠にどんな報告を
家族や師匠も結果は知っていると思うので、改めて自分が報告という感じではなかったんですが、喜んでもらえたのかなと思います。
-対局で着た和服は師匠からの贈り物だった
今回の対局で師匠からいただいた羽織を着用して、今回の対局で初めて着たんですが、鮮やかな色で自分自身、身の引き締まる思いがしましたし、その中で結果的に勝利できたのは非常によかったと思います。
-和服での対局のやりやすさは
和服で対局するのは、長い持ち時間では棋聖戦と王位戦が初めてだったんですが、対局に関しては快適に不自由なくできたのかなと思います。
-2日制、8時間は長かったか、短かったか
持ち時間8時間というのは自分にとって初めてではあったんですが、実際指してみると、それでもまだまだ考えが足りないのかなと思ったところもあったので、改めて将棋の奥深さを感じるところはありました。
-これから先、タイトルを増やすことは
まだまだ実力を高めなければいけないのかなと思いますし、王位戦で新たに見つかった課題もあるので、そういったところも高めて、上を目指していければいいのかなと思います。
-昨夜は何時に寝て、今朝は何時に起きた
昨日は寝たのは12時ぐらいで、起きたのは6時半ぐらいだと思います。封じ手の日は10時ぐらいに寝ていたので、早めという感じではなかったです。
-激しい封じ手だったが
早く寝るようにと心掛けていたので(笑)。
-タイトル戦が一区切り、自宅に帰ってやりたいこと
AbemaTVトーナメントの決勝もあるので、まずはそちらでもあるんですが、家に帰ってから、昨日の対局についてじっくり振り返れればと思います。
-将棋以外では
落ち着いたらパソコンを1台、組みたいなと思います。
-休み数日取れたらやりたいこと
今は新型コロナもあるので少し難しいですが、落ち着いたら旅行にでも行きたいなと思います。
-自分へのご褒美は
王位、棋聖を獲得できたのが、自分にとって思った以上に、この上ない結果だったので、自分でご褒美というのはあまり考えていません。
(ABEMA/将棋チャンネルより)