20日からスコットランド・ロイヤルトゥルーンGCにて開催されている「第44回全英女子オープンゴルフ」。連覇が期待された注目の渋野日向子は残念ながら予選落ちとなったが、初日4番ホールで見せた「もぐもぐタイム」では、持参したお菓子や食料の多さに「めっちゃお菓子入れてる」など、ネットのファンが騒然とする場面もあった。
昨年、初の海外メジャーでいきなり優勝したことで一気に注目度の上がった渋野。ゴルフのプレーはもちろんだが、爽やかなスマイル、独特の表現が面白い「渋野節」など、魅力的なキャラクターで多くの人々の心をつかんだ。
そんな渋野の数ある代名詞の1つが「もぐもぐタイム」。大のお菓子好きだと公言する渋野は、試合中に様々なお菓子を口にしている。昨年の全英女子オープンの際に食べていた「タラタラしてんじゃねーよ(よっちゃん食品工業)」は製造元に問い合わせが殺到。渋野効果で一時品薄となった。
この日も渋野は4番ホールでたくさんのお菓子が詰められたジップロックを取り出すと、初のもぐもぐタイムに突入。小さな袋から一口大のお菓子を取り出しもぐもぐする姿に、実況席も「今年の全英には何(のお菓子)を持ってきたのでしょう」と和やかに語った。
お菓子が大好きな渋野は、試合には前述の「タラタラしてんじゃね~よ」をはじめ、「とろべ~」「アンパンマンコロコロボールチョコ」「ブラックサンダー」「カムカムレモン」「抹茶ピーナッツ」、更にはおにぎり用の味つけ海苔と実に幅広いジャンルのお菓子を持参。
ケーキやフルーツ、チョコレートなど甘いものも好きな渋野だが、好みは「イカや海苔を使用したもの」。最も好きなお菓子は「よっちゃんイカ」と答えるほどのイカ好きで、2019年のニトリレディス初日にはスルメソウメンをもぐもぐしていたが、食べかけのスルメソウメンでキャディーバッグが「くそうなる」とのことから、試合中のスルメは封印したようだ。
渋野が試合中に「もぐもぐタイム」を設けるのは、ただの腹ごしらえのためではない。渋野は自身の好きな「食べること」で、試合の緊張を和らげたり、スコアが良くないときの気持ちの切り替えなどを行ったりしているのだ。渋野は「もぐもぐタイム」による切り替えを中学生の頃から習慣としており、これにより安定したプレーやメンタルを保つことができていると言える。
全英女子オープン連覇が期待された本大会。試合前には「笑顔でお菓子を食べながらプレーしたい」と本人も語っていた。4番ホールで取り出されたジップロックには「どんだけ食べるんだ」「入れすぎ」など、試合を放送したABEMAの視聴者からツッコミも入ったが、残念ながらこのホールでは「もぐもぐタイム」による効果が発揮されず、ポッドバンカーにハマりトリプルボギーとなった。
予選2日目も不調が続き、残念ながら予選敗退となった渋野。試合後のインタビューで今の率直な気持ちを問われると、「言葉にできないぐらい悔しいですね。風どうこうの問題よりは自分の問題かなと思ってます。」とコメント。昨年はもぐもぐタイム、そして明るいキャラが注目を集めた「スマイルシンデレラ」も、今年は自身のプレーと結果に悔恨の情を隠せない様子だった。
まだまだ続くシーズン。渋野は日本へは帰国せず、1か月半ほどをアメリカで過ごす。多くの試合が控えているが、「ANAインスピレーション」「KPMG全米女子プロ」というメジャーにも挑戦する。「10月末にはもうちょっと成長して日本に帰れるようにしたいですね。試合に関しては、悔いの残らないように戦えるよう頑張ります」と力強く語った渋野。「スマイルシンデレラ」の復活、そして今後の試合のもぐもぐタイムにも注目が集まりそうだ。