9月18日に配信されたONE Championship「ONE: A NEW BREED III」のタイトルマッチで、“戦慄の左”でアゴを打ち抜かれた挑戦者が立ったまま半失神状態に。圧倒的な王者の強さに視聴者が騒然とする場面があった。
王者ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ)とONE初参戦となるマグネス・アンダーソン(スウェーデン)によるフェザー級ムエタイタイトルマッチは、王者が圧倒的な強さを見せ、3ラウンドでTKO勝利を収めた。
1ラウンド序盤こそ長い脚を活かしてロー、ミドルなどを叩き込んだ”クレイジー・バイキング”ことアンダーソンだったが、王者は冷静にこれらをカット。強烈なミドルを放ちながらジワジワと距離を縮めていく。ラウンド後半になると、ペットモラコットが手数よりも攻撃の質を見せつけた。
続く2ラウンドは両者の打ち合いで幕を開けるが、ジャブ、ストレートともに王者の精度の高いパンチを受けたアンダーソンが防戦一方に。首相撲でも振り回され、距離を取ると顔面を目がけて王者の的確なパンチが飛ぶ。たまらずに距離を縮めると一転、鋭いヒジが。まるで成す術がない挑戦者にネットからは「ちょっと心が折れてそう」という同情の声がチラホラと上がり始める。
運命の3ラウンド、挑戦者がミドルの連打で必死の抵抗を試みるも、王者が右の強いパンチ一発で局面を打開。じりじり後退する挑戦者にミドル、左ストレート、さらに額を切り裂くヒジの連続攻撃でもはやサンドバック状態に…。
3ラウンドも残り30秒。挑戦者をコーナーに追い詰めた王者が”ニヤリ”と不敵な笑みを浮かべると、渾身の左を一閃。アゴを打ち抜かれた挑戦者はあまりの衝撃に立ったままブルブルと身体を震わせ、ロープにもたれかかった。危険を察知したレフェリーがすかさず間に割って入り、スタンディングダウンが宣告された。
もはや、この時点で意識は混濁ぎみだ。レフェリーに背を向けてふらふらとロープを伝うように歩き、自陣のコーナーを背にカウントを聞く挑戦者。かろうじて試合続行の意思を示すも、再開直後にダメ押しのヒジを受けたところで、レフェリーが即試合を止めた。
レフェリーの判断について、ABEMAの視聴者からは「妥当なストップ」「これ以上やれない」と支持する声が殺到。さらにその前の戦慄の左が入ったシーンが映し出されると、被弾直後の挑戦者の様子に「腰が抜けてるな」「この揺れ方は怖い」「足が子鹿のよう」などの声が。中には「完全に立ったまま失神してるだろ」といったコメントも。一方、最初のスタンディングダウンの場面で”もっと早く止めるべきだったのでは?”とする意見も散見された。