元幕内の宇良が幕下五枚目で6勝をマーク。入れ替え戦となった十両大翔鵬との一戦は相手の立ち合い変化を読み切って押し出し。およそ3年ぶりの関取復帰を濃厚とした。
【動画】十両復帰を確実にした宇良の一番(4時間48分ごろ~)
学生時代から居反りなどの反り技を得意とし、決まり手が制定された1955年以降、十両以上の取組で初めてたすき反りを決めるなど、アクロバティックな相撲で人気を博していた宇良は入幕3場所目には横綱日馬富士を破り、金星も獲得したことがある。
しかし、2017年九月場所で右膝靭帯を負傷して同場所から6場所連続休場。2018年九月場所、三段目・九十一枚目で土俵に帰ってきたが復帰3場所目、幕下で豊昇龍との投げの打ち合いとなった際に同箇所を再び悪化させ、この場所から5場所連続休場となった。
常人ならとっくに心が折れていたところだが宇良は2019年十一月場所、序二段・百六枚目の地位から2度目の復帰を果たすと体全体には筋肉の大きな鎧を纏い、まるで別人の姿で帰ってきた。以来、5場所連続勝ち越しで照ノ富士以来、史上2人目となる序二段からの関取復帰を確実な情勢にしたが、相撲ぶりは大きくモデルチェンジ。立ち合いこそ足を取りにいくように低く踏み込むが、変則的な取り口はもはや皆無で今や押し相撲主体だ。
照ノ富士、宇良に続き、今は幕下の天風も元幕内力士として序二段からの復活を目指している。今年一月場所では元小結の千代鳳が一時は三段目に落ちながら、約2年半ぶりに関取の座に返り咲いた。今場所は常幸龍もおよそ2年ぶりの再十両をほぼ手中に収めているが、それ以前には小結から三段目まで番付を下げたときがあった。
かつては大観衆の前で相撲を取っていた力士がケガという大きな試練を乗り越え、復活した姿には思わず拍手を送らずにはいられない。再起後は大きなケガなく更なる活躍を願うばかりだ。
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