「キン肉マン」スクショ“ネタバレ”問題で異例の声明『ネギま!』作者・赤松健氏は「感想がダメなわけではない」
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 人気漫画『キン肉マン』において、SNS上でのネタバレ問題が勃発している。作者・ゆでたまごが9月10日、公式サイトで「ネット上における画像利用についてのお願い」という声明を発表した。この中で、SNSのいい影響について「読者の感想がすぐわかる。『今週の作業はキツイな』と思ったとき、励ましやモチベーションにもなるし、SNSの評判をきっかけに読んでくれるのもうれしい」とする一方で、悪い影響については「漫画原稿そのもの・内容が簡単にSNSにあげられてしまうこと。作品内容がわかってしまう文章や画像が多く、とても悲しくなった。20ページの原稿をすべて読んだように思われたことも非常に残念」とした。

【動画】漫画家・出版社が異例の声明を出した漫画のスクショ問題

 この声明を受けて、連載している集英社・週刊プレイボーイ編集部も「漫画のスクショのSNSやブログへの無許諾投稿は著作権侵害にあたるとし、悪質な著作権侵害、ネタバレ行為には法的手段を講じることもあります」と、声明を出した。

「キン肉マン」スクショ“ネタバレ”問題で異例の声明『ネギま!』作者・赤松健氏は「感想がダメなわけではない」
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 『ラブひな』『魔法先生ネギま!』などの人気作を手がけた漫画家で、日本漫画家協会常務理事の赤松健氏は、これらの声明について「大体の作家はネットで話題になるとうれしい。これをきっかけに『ネット感想』という文化が萎縮するのは困る」と指摘した。また、誤解されやすいものとして「スクショ(スクリーンショット)を撮るのは合法で、それをアップロードするのは今も昔も違法。来年から侵害コンテンツのダウンロードが違法化されるが、スクショは合法のまま。編集部もスクショのアップロードについて言っているのであって、感想がダメとは言っていない」と解説した。

 これだけネット社会が進んだ中、世に出た作品が全くSNS上で出てこないようにするというのも、なかなか難しくなっている。赤松氏は「ネタバレはあまりにも悪質というか、最終ページの一番いいところをドーンと出されて、それが広まってしまうと、作者としてあまりにも困る。ただ、多少の入り口とかは、むしろ出回ってくれた方が都合がいいというのはある」と、微妙なバランスについて言及。また、編集部の声明については、「若い読者も多い漫画で、刑事告訴とか損害賠償請求とかいう強い言葉をいきなり使ってしまったのはどうだったか。大切なファンを過度に萎縮させるのはできれば避けてほしい」と疑問も投げかけていた。

ABEMA/「ABEMAヒルズ」より)

キン肉マン「ネタバレ問題」
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