2019シーズンよりU-NEXT Piratesに加入し、プロ麻雀リーグ「Mリーグ」でデビュー2連勝という絶好のスタートを切った瑞原明奈(最高位戦)。まさに順風満帆かと思われたが、シーズン中盤から終盤にかけて苦戦を強いられ、個人スコアは▲101.8でのフィニッシュとなった。チームは優勝を果たし、知名度も飛躍的にアップしたルーキーイヤーながら、瑞原の自己採点は「麻雀だけなら40点でも甘いくらい」とかなり辛め。2020シーズンは課題に挙げた集中力のムラを改善し、「安定感を持っての連覇」という難題に挑む。
-Mリーグで鮮烈なデビューを飾り、チームは苦境を乗り越えての逆転優勝。激動の2019シーズンだった。
瑞原明奈(以下、瑞原)
本当にいろんなことがあったシーズンでした。最初はMリーグの環境に適応することばかり考えていて、シーズンの途中から勝負に集中できるようになったんですけど、どこか対局にグッと入り込めていない日もあって……。「集中力にムラがある」というのが、自分の一番の課題だと思います。今シーズンは常にベストなコンディションで打てるようにしたいですね。
凛とした佇まいや対局中のクールな表情も注目を集め、U-NEXT Piratesの紅一点として大ブレイクを果たした瑞原。そのぶんだけ、これまで経験したことのないような大きなプレッシャーにも晒された。2児を育てるママさん雀士として多忙な日々を過ごす中で、慣れない環境でのコンディション調整に苦労したことは想像に難くない。
-自身1年目のシーズンにあえて点数をつけるなら?
瑞原
Mリーガーとしてのさまざまな活動を含めた総合的な点数は、70点くらいでしょうか。環境が大きく変わって、周囲の期待に応えようと自分なりに1年間頑張ってきたので、そこは素直に評価してあげたいです(笑)。ただ麻雀に限定するともっと低くて、40点でも甘いくらいですね。最終的にポイントでプラスできなかったことを、プロとして厳しく評価しないといけないと思います。
-優勝時には喜びの涙も。瑞原選手にとってU-NEXT Piratesはどんなチームか。
瑞原
居心地がいいチームですね。テンションがみんな似ていて話しやすいですし、近すぎず、遠すぎずの距離感もとてもやりやすかったです。麻雀の価値観が4人とも近いというのも大きくて、話をしていて学ぶことも非常に多かったですし、チームメイトにはすごく感謝しています。
あたたかく自身を迎え入れてくれたチームに貢献するために、瑞原は「今期こそはレギュラーシーズンをプラスで終えたいと思っています」と力を込める。笑いあり涙ありの海賊らしい航海も決して悪くはないが、イメージするのは豪華客船さながらの優雅な船旅だ。
-連覇がかかる2020シーズンに向けての意気込みを聞かせてほしい。
瑞原
昨シーズンは本当にギリギリでレギュラーシーズン、セミファイナルを通過して、最後も薄氷を踏む思いでの優勝だったので、そのたびにファンのみなさんはハラハラして、すごく心配だったと思います(笑)。それはそれで楽しかったかもしれないですけど、2020シーズンは安定感を持っての連覇を目標にしています。個人としてもチームとしても、もっと安心した気持ちで見守ってもらえるような結果を出していきたいです。
チームの優勝にも浮かれることなく自分自身を厳しく見つめ直し、瑞原はMリーグへのさらなる適応と安定感の向上を誓った。悔しい思いも喜びの涙もすべて成長の糧として、U-NEXT Pirates が誇る“美女海賊”は笑顔で100点満点の麻雀を目指していく。
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。優勝賞金5000万円。




