最愛の娘は、はたして起きて母の雄姿を見ていたか。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」10月9日の第1試合で、新米ママ雀士のTEAM雷電・黒沢咲(連盟)が今期初勝利を挙げた。
この試合の対局者はKADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)、渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)、黒沢の並びでスタート。
開幕前のインタビューでは「出産から育児と忙しい毎日で、牌に触っていなかったので、ちゃんと配牌を立てられるか心配」と語るほどのブランクがあった黒沢だったが、開局から昨年と変わらず丁寧な手つきで牌を操っていく。
今期の初アガリは早々に出た。東2局の親番で赤5筒単騎待ちのリーチ・赤、3900点を日向からロンアガリ。先制リーチの朝倉のアガリを頭ハネする、価値ある得点となった。
親を迎えた東4局1本場には満貫をツモって大きくリード、しかしその後は手に恵まれず、6局続けて小刻みに失点を繰り返してしまう。逆転手を実らせたのは、再び親を迎えたオーラス。リーチ・一発・ツモ・平和・ドラ2・裏ドラの1万8000点をツモ。今期初勝利を獲得した。
インタビューでは愛娘が話題に上り、「夜、よく寝てくれる親孝行な娘ちゃんで、私も寝不足にならずに助かっています。椅子に座ってMリーグをよく見ているので、今日もしっかり見てくれていると思います。もしかしたら寝ているかも(笑)」と、対局中の険しい顔つきとは別人、慈愛に満ちた母としての笑みを浮かべた。
今期の初アガリとなった赤5筒単騎のリーチについて「感覚通りに打とうと思った」と語り、やはりブランクの影響は感じさせない戦いぶりを振り返った。これにはファンも「はい天才」「思い切りがすごいわ」と手放しで賛辞を送った。
過去2年、チームはファイナル進出ならず。最後は「今年はファイナルの舞台しか見えていないので、必ず決勝に行くという気持ちです」と力強く目標を口にし、「(雷電の麻雀は)面白いんです!」と高らかにポーズを決めた。“強気のヴィーナス”が今期も通り名のままポイントを積み重ね、チームをけん引する。
【第1試合結果】
1着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)4万6800点/+66.8
2着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)2万7400点/+7.4
3着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)1万6800点/▲23.2
4着 U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)9000点/▲51.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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