その技術、そして勝負勘、まさに“ゼウス”のなせる業(わざ)だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」10月12日の第2試合で赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)がKONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)のダマテンの大物手への振り込みを回避し、テンパイ即リーチの末に一発ツモ、跳満のアガリを決めた。
【動画】高宮の満貫ダマテン~鈴木たろうの神回避(2時間39分45秒ごろ~)
場面は開局早々、高宮がチャンタ系に決め打ちする独特な手順を見せ、見事にこれをテンパイさせた。待ちはカン2筒の純チャン・三色同順で、ダマテンでツモでも跳満の手。最終手出しが1筒となっていることにより、ここでリーチをすると2筒がケアされてしまう。高宮はダマテンを選択すると、すぐに鈴木がそれを掴んだ。
ここで鈴木は小考。前述の通り高宮の最終手出しが1筒であることや、1・4筒が場に3枚出て安い色となっており、2筒の縦引きも見て打3筒とした。この時点で鈴木には知る由もないが、高宮への放銃を回避するファインプレーにファンも「なんで止まる」「神回避」「俺ならノータイムで放銃してる」と驚愕した。
中盤、鈴木は2筒を雀頭にしてリーチをかけると、これを一発でツモり、リーチ・一発・ツモ・平和・ドラ・裏ドラの1万2000点のアガリ。解説の瀬戸熊直樹(連盟)は「何気ない一打ですが、素晴らしいですね。すごく反応が早かった。高宮さんの選択も間違っていないです」と、アガリを防がれてしまったもののオリジナル手順で魅せた高宮のプレーも含め、この名局を称賛していた。
鈴木はこの対局で2着となるが、5万3400点まで加点した。これは2着終了時のリーグ歴代ハイスコア(5万2400点)を更新している。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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