選手としてだけではなく、解説者としても“最速最強”ぶりを発揮した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」10月13日の中継で解説を担当した渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)が、第2試合でトップを獲得したU-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)の思考をズバリと言い当てる一幕があった。
【動画】トッププロの思考が噛み合った局面(2時間43分30秒ごろ~)
12日の第2試合で赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)とのデッドヒートを制してチームに初トップを持ち帰った多井は、解説席でも“舌好調”。その活躍でTwitterのトレンド入りを果たしたこともあり、実況の松嶋桃(協会)から話を振られると「なにせトレンド8位になっちゃったんで……」と“キメ顔”で得意のジョークを繰り出した。
放送開始直後には「絶対に今日はふざけないです!」と宣言したものの、いざ対局がスタートすると「子がカンしたらイーシャンテンですよ。新しい格言、覚えておいてください。なにせトレンド入りしてるんで。自分、8位なんで」とツッコミ待ち風のコメントを連発して視聴者を楽しませた多井。一方で麻雀に関しての解説は真剣そのもので、第1試合ではKADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)がアガリにつなげた親のダマテンのメリットとデメリット、EX風林火山・勝又健志(連盟)の攻撃的なスタイルへの変化などをわかりやすい表現で伝えていた。
出色だったのは第2試合の南2局1本場、小林が3万8100点持ちのトップ目で迎えた親番で、役牌の白を鳴いてのポンテンをとらずにアガリをものにした場面だ。全Mリーガーの中でもっとも副露率が高い小林が場に放たれた1枚目の白をスルーすると、多井は「状況を説明します」と持ち前の分析力を発揮。「ここで1500点をアガってもリードはたいしたことない。そして4・7筒を引いてテンパイしたときに(ロン牌の)白がめちゃくちゃ出やすいんですよ。なぜなら(小林は)いつも鳴く人だから。これは効くんです。リーチ・白はアガりやすい」と高打点を意識しつつ対戦相手の裏をかいて白を狙い打つ、という小林の思考を瞬時にトレースした。
この場面は結果的に白を雀頭にしたリーチ・ツモの3000点(+300点)というアガリになったが、トップを獲得した小林は試合後のインタビューで「1500点のアガリにそれほど価値がない局面だったので、できればメンゼンで高い手を作りたかった」と白をスルーした意図を説明。多井の解説の的確さを裏付ける発言に、ファンからは「たかはるハンパない」「解説通りや」「多井ならではの分析」「思考を拾ってくれてるね」「完璧な解説」「さすが多井さん」と感嘆のコメントが相次いで寄せられていた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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