“大麻使用”東海大野球部の活動停止に武井壮が「安易な連帯責任に反対」 臨床心理士「教育機関として指導体制整える時間も必要」
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 硬式野球部の部員が大麻とみられる薬物を使用していた疑いがあるとして、東海大は首都大学リーグの出場辞退と部を無期限の活動停止処分にすると発表した。

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 共同通信によると、東海大学が全ての部員128人を対象に聞き取り調査をしたところ、5、6人の部員が大麻とみられる薬物の使用を認めたということだ。また、使用の有無のほか、寮内で薬物の使用を見聞きしたことがないか調査したところ「噂はある」「そういうことを聞いたことがある」などの回答があったという。

 東海大学硬式野球部は首都大学リーグで最多の優勝73回、全日本大学野球選手権でも優勝4回を誇る強豪校だ。巨人の原辰徳監督や菅野智之投手ら多くのプロ野球選手を輩出している。

 一部の部員による、あってはならない薬物使用。しかし、それによって部を活動停止処分することについて、タレントの武井壮がFacebookで次のように持論を展開している。

“大麻使用”東海大野球部の活動停止に武井壮が「安易な連帯責任に反対」 臨床心理士「教育機関として指導体制整える時間も必要」
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 「まず、私の見解は活動停止に反対です。部員の中にはそんな不法行為とは縁遠くストイックに野球の技と体力を磨き続けている選手がいる。プロ野球の選手が不法行為をしてもチームは活動停止にならないのに、それよりも未熟で社会的影響も小さい、大学野球の学生の間違いで、チーム全員の努力が水泡と化すのには疑問を感じます。私はもし、大学時代に他の部員が不法行為を行なって、部活動停止になっていたら今ここにいられた事は無いと断言できます。自分の人生のプランは跡形もなく崩れ、手にするはずだった幸福は零れ落ちていったと思います。そんな悲劇を生まないために安易な連帯責任に反対します」

 部の連帯責任について、明星大学准教授で臨床心理士の藤井靖氏は「(武井さんに)賛否があると思うが、学生の部活は精神論や感情論に指導の仕方を求める部分があって、常に連帯責任で凝集性を高めるやり方が、特に人数が多ければ多いほど統率を取るためにやられてきた。その延長線上で、不祥事が起こった時にはみんなで休むんだという発想があると思う」との見方を示す。

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 一方で、大学が教育機関であることを指摘。「教育機関であると考えると、やはり一定の調査期間や経過観察の期間は必要だと思う。人数が多くなればなるほど、関わっていた人、見ていた人、気がついていた人がもしいたとしたら、そこに対する罰というよりも指導をしなければいけないという教育機関の責任もある。こういう事態になっているということは、部活とはいえ教育がうまく機能していなかったことの表れでもあるので、教育体制を整えるための時間も必要だと思う。現在進行形で動きながらだとなかなか難しいこともあるので、一時的に止める意味はある。ただ、感情論がベースとしてあるので、そこに合理性があるとかというと難しい。調査なり教育機関としての指導体制が整った段階で解除するなど期限を想定した上でやらないと、残された部員の将来や心理的な影響は心配な部分がある」とした。

 また、藤井氏は大学生の大麻使用について「一般的に20歳前後で初めて大麻を使用する場合,興味本位だったりその場の雰囲気に流されたという理由が6~7割を占める。コロナ渦による練習中止,大人数の部活での不全感,海外からの流入,SNSを通じた入手などさまざまな可能性が背景としてあることを考慮した再発予防策が必要」と訴えた。

ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

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