「母は強し」という慣用句を思い起こさせるような好調ぶりだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」10月27日の第2試合で、渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)が今期2勝目をゲット。開幕3戦2勝、連対率100%という大活躍でチームのトップスコアラーに浮上し、試合後にはキュートな笑顔で“ママエース”を襲名した。
この試合の対局者は起家から日向、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)、セガサミーフェニックス・和久津晶(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)という並び。和久津と堀が第1試合からの連投となった。
1児の母として育児に励むママ雀士であり、Mリーグきっての癒やし系として“ヒーラー”を自称する日向だが、今期はここまで2戦して2着、1着とポイント面でもチームに大きく貢献している。初トップを獲得した10月15日と同様にチームメイトの渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)からバトンを受け取ったこの日は、風牌のドラを活かした要所でのアガリが光った。
東1局の親番、盤石の4面張リーチでリーチ・タンヤオ・平和の5800点で先制パンチを決めると、東3局2本場では自風でドラの西を鳴いて西・ドラ3・赤の8000点(+600点)を堀から直撃。南2局まで下家の園田と熾烈なトップ争いを展開した。
南2局で園田が堀に痛恨の1万6000点を放銃し、全員2万点台ながらもトップ目で迎えた南3局。日向は「テンパイまでは出す気がなかった」と徹底的にホールドしていた場風でドラの南が重なり、攻めに出た園田からポンして三・六万待ちのテンパイ。園田のリーチが入る中、東3局2本場のデジャブのような南・ドラ3・赤の8000点(供託1000点)をツモって大混戦にピリオドを打った。
オーラスではわずか6巡で中・赤の2000点を仕上げ、自身2勝目となるトップを決めた日向。ターニングポイントになった風牌のドラについて、試合後のインタビューでは「(ドラが)来てくださった」とユーモラスな言い回しで振り返った。
開幕から3戦2勝2着1回、個人スコアは+125.7という大活躍に、リポーターの松本圭世アナから「エースということでよろしいですか?」と振られると、日向は「いやいやいや、それはないです」と照れくさそうに否定。さらに満面の笑顔で「うちは古(いにしえ)のエースと新エースが二大巨頭で、若手のエースも育っているんで、“ママエース”くらいです」と語り、松本アナから「エースばっかりじゃないですか!」と鋭いツッコミを受ける一幕も。“ヒーラー”に次ぐ新たな称号“ママエース”を襲名した渋谷ABEMASの精神的支柱に、今シーズンは強い追い風が吹いている。
【第2試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)4万700点/+60.7
2着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)2万2100点/+2.1
3着 セガサミーフェニックス・和久津晶(連盟)2万500点/▲19.5
4着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)1万6700点/▲43.3
【10月27日終了時点での成績】
1位 赤坂ドリブンズ +241.9(14/90)
2位 EX風林火山 +133.9(14/90)
3位 渋谷ABEMAS +47.4(14/90)
4位 KADOKAWAサクラナイツ ▲9.0(14/90)
5位 セガサミーフェニックス ▲35.4(14/90)
6位 U-NEXT Pirates ▲56.4(14/90)
7位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲156.1(14/90)
8位 TEAM雷電 ▲166.3(14/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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