将棋の藤井聡太二冠(18)が10月29日、王将戦挑戦者決定リーグ4回戦で佐藤天彦九段(32)と午前10時から対局を開始した。7人の総当たりで行われる同リーグで、藤井二冠は開幕から3連敗で、早くも挑戦権の可能性がなくなっている。全員がタイトルホルダーまたは経験者という超ハイレベルのリーグで、上位4人までの残留枠に入ることはできるか。
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今夏は棋聖、王位と2つのタイトルを獲得し、新たな最年少記録を次々に達成した藤井二冠だったが、一転して今秋は試練に。王将戦挑決リーグの1回戦で羽生善治九段(50)に敗れると、2回戦では豊島将之竜王(叡王、30)、3回戦で永瀬拓矢王座(28)にも敗れ、あっという間に挑戦の可能性が消えてしまった。
今年度中のタイトル三冠の可能性もなくなった藤井二冠だが、同リーグにおいては残留争いも大事な戦い。4人がシード棋士として残る仕組みになっており、予選から入れる枠は3つだけ。来期以降も王将のタイトル挑戦を狙うのであれば、残留は大きな要素になる。2勝4敗でもわずかに残留の可能性がある一方、残り3局で全勝し3勝3敗としても降級の可能性があるシビアな戦いだ。
同じくリーグ残留を目指す佐藤九段は、ここまで1勝3敗と黒星先行。生粋の居飛車党だったが、この一局でなんと公式戦初めての振り飛車(中飛車)を採用した。
本局の持ち時間は各4時間で、先手は佐藤九段。
(画像提供:日本将棋連盟)