11月3日のDDT大田区総合体育館大会は、団体にとって今年唯一の“有観客ビッグマッチ”だった。コロナ禍に見舞われ、どの団体もプラン変更を余儀なくされる中、DDTは「動きを止めない」ことを重視して無観客大会を含め積極的に試合を行なってきた。
今大会は、そんな2020年のDDTを代表する意味があるビッグマッチ。そのメインで勝利したのは、KO-D無差別級王者の遠藤哲哉だった。
遠藤は6月の無観客ビッグマッチでベテラン田中将斗(ZERO1)からベルトを奪取。竹下幸之介と同年デビュー、DDT新世代を代表する選手の一人だ。ハードなトレーニングと緻密な栄養管理で作り上げた肉体は、遠藤曰く「プロレスのため」に特化したもの。機能美の極致と言ってもいい。その肉体から繰り出すのは、オールラウンドな技の数々。飛び技、投げ技、関節技すべてでフィニッシュできるのが強みだ。