両打席で高打率を記録するスイッチヒッターのごとく、海賊船の頼れる船長が“左打ち”でも変わらない強さを発揮した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」11月5日の第2試合で、U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)が圧巻のワンサイドゲームを展開。右手の負傷によって利き手ではない左手で戦いながらも、試合前の時点で最下位と逆境に立つチームを救う貴重な勝利を持ち帰った。
第2試合は起家からTEAM雷電・萩原聖人(連盟)、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)、小林の並びでスタート。第1試合で今期初トップを獲得した魚谷が連投で出場した。
試合開始直後、小林がセガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)を彷彿とさせるようなサウスポーで戦い始めると、実況の日吉辰哉(連盟)は「利き手の右手を負傷しているため左手で打っている」と説明。また、解説を務めたEX風林火山・滝沢和典(連盟)は「左手で打つと脳の使い方が変わると聞く。右利きなのに左で打つ麻雀プロも何人かいるんですよね。左利きの人が右で打ったら急に弱くなっちゃったり」と“手”の違いが麻雀に影響をもたらす事例を紹介した。
見慣れない光景に視聴者からは心配のコメントも寄せられたものの、「両手で打てるように練習している」という小林は利き手と遜色ない滑らかで美しい所作を披露。肝心の内容面でも東1局、東2局と連続で8000点の手をアガり、序盤から大きなリードを築き上げた。
その後も流局での1人テンパイ、親番でのリーチ・一発・中の7700点(+300点)、続けて解説の滝沢が「僕には絶対鳴けない」と感嘆した両面チーからのタンヤオのみ1500点(+600点、供託1000点)のアガリと、試合は東4局2本場まで小林1人が加点するという一方的な展開に。さらに南1局にもリーチ・ツモ・ハイテイ・赤の8000点でダメを押し、実況・解説陣も「とんでもないですね」「強い。やりたい放題」と“両利き”小林の一人旅にお手上げの様子だった。
終わってみればアガリ5回、放銃0回とパーフェクトな内容で、4戦を終えて連対率100%を維持する自身2勝目を挙げた小林。左手で打つ違和感どころか危なげのない圧勝劇で、U-NEXT Piratesは3位まで差のない7位に浮上した。14日の初勝利に続き再度チームを危機から救った船長の大活躍に、ファンからは「コバゴー最高や!」「小林は本当に強すぎる」といった称賛の声が続々と上がっていた。
【第2試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)5万7600点/+77.6
2着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)2万3500点/+3.5
3着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)1万9500点/▲20.5
4着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)▲600点/▲60.6
【11月5日終了時点での成績】
1位 赤坂ドリブンズ +342.3(18/90)
2位 EX風林火山 +250.6(18/90)
3位 KADOKAWAサクラナイツ ▲56.5(18/90)
4位 渋谷ABEMAS ▲62.1(20/90)
5位 セガサミーフェニックス ▲74.1(20/90)
6位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲92.5(18/90)
7位 U-NEXT Pirates ▲117.4(20/90)
8位 TEAM雷電 ▲190.3(20/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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