美しい銀髪にも負けない、最上級の輝きを放つ一撃だった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」11月12日の第1試合で、セガサミーフェニックス・和久津晶（連盟）が念願の今期初トップを獲得。アグレッシブな暗カンでドラを8枚乗せた「10翻」の倍満の裏には、「カンがめっちゃ好き」だというチームの存在があったようだ。
この試合の対局者は起家からTEAM雷電・萩原聖人（連盟）、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）、赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）、和久津の並びでスタート。個性的なヘアスタイルでも注目を集める“永遠のギャル雀士”和久津は、ド派手な銀髪をなびかせて颯爽と対局場に登場した。
トップ目を走る園田を1万5900点差で追う南3局、イーシャンテンの場面で和久津は小考に入った。手には7筒が4枚あるものの、アガリだけを目指すなら受け入れを狭めるカンはややリスキーな選択でもある。しばし逡巡した和久津は、セガサミーフェニックスの仲間たちが「めっちゃ好き」だという暗カンを選択。すると「何かを変えたかった」という気持ちが乗り移ったかのように、カンによる新ドラは7筒とまさかのモロ乗り。この時点で手の中にドラ5枚、赤ドラ1枚という高打点のチャンスが到来した。
その後、12巡目にリーチをかけた和久津は、山に1枚だけ残ったアガリ牌の一万を見事に引き当てる。リーチ・ツモ・赤・ドラ5・裏2の合計10翻、1万6000点のアガリで一気に園田を逆転し、さらに満貫の出アガリでは届かない8100点という貴重なリードを奪った。
この8100点の差は続くオーラスで大きな役割を果たす。リーチの園田はツモアガリでの再逆転を目指して場に放たれたアガリ牌を見逃し、結果的にそのまま流局でゲームセット。試合前まで個人スコアで30人中29位、5試合を終えていまだトップがなく「バランスを取り戻すのに必死だった」という和久津が、待ちに待った今期初勝利をものにした。
試合後のインタビューでは「お待たせしました！」と笑顔でカメラに手を振り、初トップの喜びをファンと分かち合った和久津。さらに恒例となったセガサミーフェニックスのピーズ＆ウインクポーズを華麗に決めると、視聴者コメント欄には「おめでとう！」「待ってました！」「うれしいぞ！」「ナイストップ！」といった祝福のメッセージが続々と寄せられた。
【第1試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・和久津晶（連盟）4万200点／＋60.2
2着 赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）3万3100点／＋13.1
3着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）1万4800点／▲25.2
4着 TEAM雷電・萩原聖人（連盟）1万1900点／▲48.1
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各16試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（12試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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