<大相撲十一月場所>◇六日目◇13日◇東京・両国国技館
力士の立ち合い不成立は決して珍しいことではないが、これが先場所と同じ顔合わせ、同じような展開での“待った”となると反応は少し異なるようだ。前頭十五枚目の千代大龍(九重)と十両二枚目・松鳳山(二所ノ関)の一番において、視聴者から「デジャブ?」と声が上がるほど、再現性の高い“待った”が土俵上で展開された。
「手をついて」
行司の甲高い声が館内に響き渡ったことを受け、右手を土俵につけた千代大龍。しかし、対する松鳳山はなかなか手を下ろそうとしない。タイミングを逸した千代大龍が一度手を上げ、再び下ろそうとしたその時、勢いよくつっかけた松鳳山の諸手突きが千代大龍の頭をバシッととらえた。
「あぁ~」
先ほどの甲高い声とは一転、行司が低い声でそれを制すと館内からはため息が。呼吸が合わなかった両力士は互いに軽く触れながら、謝罪のような言葉を交わし、土俵下の審判に一礼したが、その様子が、先場所五日目のそれと酷似していたのだ。
ABEMAで解説を務めた元前頭・大岩戸は「(松鳳山は)張っていくと思ったのですが、諸手でしたね。もしかしたら、次は張り差しで行くかもしれません」と話すと、二度目の立ち合いは無事成立。張り差しではなく、再び諸手で立った松鳳山が千代大龍のアゴを力強く押し上げたが、構わずにおっつけながら前に出た千代大龍の圧力が優勢。負けまいと前に出た松鳳山が引かれて体勢を崩すも、ここは踏みとどまる。しかし、体勢を崩した松鳳山は、千代大龍に一気に押し出されて5敗目を喫した。千代大龍は4勝目を挙げた。
4連勝となった千代大龍に対して、二日目からの5連敗となった松鳳山について大岩戸は「気持ちが乗ってこない。元気がない。はたきを警戒しすぎて、前に出る圧力が足りなかった。気がついたら押し出されていたという感じだ」と話した。
この取組、とくに先場所と同じような展開になった立ち合いについて視聴者からは「仕切り長すぎて夜になっちゃうよ」「デジャブ?」などの反響が、中には「琴奨菊も松鳳山も不調で悲しい」といった声も寄せられていた。(ABEMA『大相撲チャンネル』)
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