プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」11月19日の第1試合で、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)が今期2勝目となるトップを獲得。勝負を分けたのは、実況・解説陣も脱帽した“天才”ならではの猛プッシュだった。
【動画】天才・茅森が「なんとなく」押した場面(48分ごろ~)
この試合の対局者はTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)、茅森、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)の並びでスタート。
理論を超越した感覚的な押し引きの巧みさで、“天才”と称される茅森。シーズン開幕前のインタビューでも「人に言われたことをやるのが嫌なんです。自分でやりたいようにやりたい」と語っていた茅森のオリジナリティが輝いたのが、東3局の親番で1万2000点を加点してトップ目で迎えた東4局1本場だ。
親の白鳥がダブ東をポンし、さらにラス目の瀬戸熊が高目で三色同順のリーチをかけた場面。2人の激しいぶつかり合いに、序盤に急所のカン三万と役牌の白を仕掛けていた茅森もリスクを取って参戦する。リーチの一発目に無筋の五万を当然のようにプッシュし、さらに中を鳴いて山に5枚残りの1・4索待ちテンパイ。一時はアガリ濃厚と思われた瀬戸熊の7枚山の1・4筒待ちリーチとの直接対決に持ち込んだ。
結果は瀬戸熊が茅森のアガリ牌である4索をつかみ、白・中・ドラの3900点(+300点、供託2000点)を直撃。誰もがリードを守りたくなるトップ目で見せた猛烈な押しの強さに、解説を務めた渋川難波(協会)も「天才すぎましたね。これアガれる人いないんじゃないですか。すごい押しでした」と感嘆するほかなかった。
僅差の2着目で迎えたオーラスも、茅森は的確なリーチ判断でリーチ・発・ドラの5200点(+600点)をアガり切り、園田との激しいトップ争いを制した。試合後のインタビューでは、東4局1本場の猛プッシュについて「なんとなくです。押しどころだと思いました」と感覚派らしい受け答えを披露。実況の日吉辰哉(連盟)も「あの一言で天才だなと思わされましたね」と脱帽するなど、まさに「天才・茅森ここにあり」を示した対局となった。
【第1試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)4万100点/+60.1
2着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)2万9000点/+9.0
3着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)2万2000点/▲18.0
4着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)8900点/▲51.1
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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