隙のない、エキサイティングな攻撃麻雀に、ファンは大熱狂だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」11月23日の第1試合、セガサミーフェニックス・和久津晶(連盟)が持ち味の攻めを繰り出し、今期2勝目を獲得した。
この試合の対局者は和久津、U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)の並びで開始。
和久津は東2局、石橋の大物手のリーチをかいくぐり、北・ホンイツの5200点を鈴木からアガって先制した。リーチを受けて、自身のテンパイまで安全牌を持ちたい鈴木だったが、危険度の順番で切ったリーチの現物が和久津に御用となった形。染め手の中身をボカした技ありのアガリに、この対局を解説していた渋川難波(協会)はハイライトシーンの場面で、「この辺から和久津さんの時間になりましたよね」と、打ち回しを賞賛していた。
東3局2本場、和久津は配牌で白が暗刻の配牌。孤立の字牌が多く、メンゼンでのテンパイは遠い手だったが、高打点へ向けて丁寧に手を進める。石橋が仕掛けてテンパイ、岡田からはドラの西を対子にしたリーチが飛んできたが、和久津はドラ単騎待ちでダマテンを選択。待ちの枚数では苦しかったが、危険牌を切り飛ばし、見事に最後の1枚をツモ。ツモ・白・ドラ2の8000点(+600点)を獲得した。これには実況の日吉辰哉(連盟)も「ツモったー!!すごい!!和久津、頼もしいぞ!」と絶叫した。
和久津はこの後も、アガリが見込める場面では恐れずにまた危険牌を押し、ファンを沸かせ続けた。南4局は鈴木に満貫ツモ圏内まで差を詰められてはいたが、ラス回避を目指す石橋がアガって勝負あり、和久津の今期2勝目が確定した。
インタビューでは「先発だったので、次の選手にプラスでバトンを渡したいなと思って」と狙い通りのトップが取れたことに安堵の表情を見せた。銀髪にアクセサリーとド派手な“ギャル雀士”として注目を集める和久津だが、麻雀は実は繊細に守備をする場面も多い。この日はチームがここまで下位に低迷していることもあってか、自身のヘアースタイルに負けない攻めっ気たっぷりの麻雀で快勝となった。視聴者からは「和久津さんファンになりました!」「和久津さんナイス!」とコメントが飛び、またチャンス手に臆せず押し切った戦いぶりには「よく押した」「押し切った」と褒め称える声も続いた。
女流プロ選手の中においては、中堅からベテランの域に入ろうとしている和久津。この日の中継で「スタイルええなあ」といったコメントがあったように、スタイル抜群、見た目でもファンの視線を集めている。元ダンサーで毎日のストレッチは欠かさず、ストイックさは麻雀プロ随一ともいえる。42歳という年齢を感じさせず、“ギャル道”を貫き、さらに麻雀の結果でもチームを鼓舞する姿には「頼れる姉さん」というファンからのコメントも投げかけられていた。
【第1試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・和久津晶(連盟)3万8100点/+58.1
2着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)2万8000点/+8.0
3着 U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)1万7500点/▲22.5
4着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)1万6400点/▲43.6
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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