どこかで聞いたことがある言葉を有効活用した名調子が、勝負の行方を分ける土壇場で炸裂した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」11月26日の第2試合、中継の実況を務めた日吉辰哉(連盟)が発した「9600から始まる幸せなリャンメン待ち」というユニークなフレーズに、視聴者が色めき立つ一幕があった。
豊富なボキャブラリーで試合の各場面をドラマティックに表現し、時には喉を枯らすほどの“熱血実況”を披露することでおなじみの日吉。26日の対局では“レジェンド解説”こと土田浩翔(最高位戦)との漫才のようなトークで視聴者を楽しませ、さらに渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)が逆転トップを狙って猛烈な追い上げを見せたオーラスには「日吉ならでは」の名文句が生まれた。
南4局の2900点、同1本場の3900点(+300点)と、ラス親の好機を活かしてトップ目のEX風林火山・二階堂亜樹(連盟)に詰め寄る多井。2本場も好配牌から順調に手を育てると、7巡目に最低でも親の50符3翻で9600点となる絶好の四・七万待ちリーチにこぎつけた。
すると日吉は「9600から始まる幸せなリャンメン待ち!」と熱の入った実況で多井のリーチを表現。SKE48の人気メンバー・須田亜香里が主人公・丘葉未唯子(ミーコ)を演じた「打姫オバカミーコ」のセリフ「リャンメンは幸せの形ですね!」にインスパイアされたかのようなフレーズに、視聴者コメント欄は「幸せなリャンメン待ちw」「オバカミーコじゃん」「幸せの形ですねっ!」「幸せなってw」と大盛り上がり。またアニメも人気の大ヒットライトノベル「Re:ゼロから始める異世界生活」のタイトルを連想するファンも続出した。
「打姫オバカミーコ」には俳優兼プロ雀士のTEAM雷電・萩原聖人(連盟)が波溜晴役で出演しているほか、赤坂ドリブンズの鈴木たろう(最高位戦)や丸山奏子(最高位戦)、EX風林火山・勝又健志(連盟)などMリーガーも多数出演。ミーコの「リャンメンは幸せの形ですね!」というセリフはCMでもおなじみだけに、視聴者の耳に絶大なインパクトを残したようだ。
なお、試合は多井がリャンメン待ちの「幸せ」が倍増する高目のドラ四万をツモアガリ。さらに裏ドラも乗り、9600点どころか1万8000点(+600点)の強烈な一撃でトップをほぼ確定させた。こうした劇的なシーンで独特のワードセンスを発揮する“日吉ワールド”全開の実況によって、視聴者もより一層Mリーグ中継を楽しむことができたに違いない。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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