将棋の叡王戦段位別予選(八段戦)が12月3日に行われ、杉本昌隆八段(52)が畠山鎮八段(51)に116手で勝利した。
畠山八段の居飛車穴熊、杉本八段の四間飛車で始まった対局は、中盤まで一進一退のつばぜり合い。ただ終盤に向かうにつれて徐々に畠山八段が有利、優勢とリードを広げていった。ドラマが待っていたのは最終盤。一手を境に形勢が大きく杉本八段に傾き、その後はあっという間に決着がついた。午後2時から、弟子の藤井聡太二冠(18)が長沼洋八段(55)と対戦。藤井二冠が勝利すると、午後7時から通算3度目の師弟対決となる。
対局後、杉本八段は「終盤の入り口まではまずかずかなと思ったんですが、勝負手を放たれて対応を間違えてしまった気がします。最後は負けていたかもしれません」と振り返ると、「最後は指運で偶然残っていたかなと思います」と語った。藤井二冠との師弟対決に可能性が残ったことには、「1回戦のことで頭がいっぱいでした。対戦できればそれはうれしいです」とコメントした。
叡王戦は四段から九段までに分かれた段位別予選を行い、12人が通過。シード棋士4人を加えた16人で本戦を戦う。28人が参加する八段戦は3組に分けて行われ、各組の優勝者の計3人が本戦に進む。今期から主催が不二家となり、対局室には栄養補給用にお菓子ボックスが置かれている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)