長く伸ばした髪をばっさりと切り落とし、ついに復活への第一歩を踏み出した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」12月3日の第1試合で、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)が個人2勝目を獲得。10月22日以来となる待望のトップに、対局を見守ったファンからも「アサピンおめでとう!」と祝福の声が続々と寄せられた。
この試合の対局者は朝倉、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)、渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)の並びでスタート。
優勝チームの一員として迎えた2020シーズン、抜群のサービス精神と予想外のユーモアセンスを発揮し、往年の人気漫画「北斗の拳」のアミバやトキを模したヘアスタイルでビジュアル面からMリーグを盛り上げてきた朝倉。しかし肝心の対局では出口の見えない不調が続き、個人成績は30人中29位に沈んでいた。
とりわけ直近5試合は不運も重なり連対さえままならず、3着2回にラス3回。その過程では誤発声によるアガリ放棄というミスを犯してしまい、深い反省からツモる際の所作も変えた。また11月26日には長く伸ばしていた髪を短くカットし、心機一転さっぱりとしたルックスに生まれ変わって対局に登場。結果こそ4着だったものの、「手応えのあったラス」と復調の予感はあったようだ。
髪を切って2戦目となる3日の第1試合では、東1局の親番から幸先よくリーチ・ツモ・白の6000点をゲット。絶好調の“リーチ超人”村上をはじめ、個人スコアでプラス域にいる3選手が相手でも決して浮き足立つことなく、「トップを取りたい」という気持ちと折り合いをつけながら冷静な打ち回しを披露した。
供託が積み重なった南2局3本場、先制リーチをかけた親の村上に真っ向勝負を挑んだ朝倉は、リーチ・一発・平和・赤の8000点(+900点、供託4000点)を村上からアガり、日向をわずかに逆転してトップ目に浮上。続く南3局でリードを広げ、オーラスも流局で凌いでトップが確定すると、これまでの苦しみを知るファンからは「アサピンおめでとう!」「アサピン復活!」「めちゃくちゃ嬉しい」と祝福のコメントが殺到した。
試合後のインタビューでは「飛び上がりたいくらい嬉しい」と晴れやかな笑顔で語りつつ、「まだまだマイナスがあるので」と控えめに喜びを表現した朝倉。長髪と一緒に不調も切り飛ばしたかのような快勝に「もともと長髪は賛成1割か2割、反対8割くらいだったので」と冗談を飛ばす場面もあり、気持ちの面でもすっかり復調を遂げたのは間違いない。セミファイナル進出に向けて各チームが火花を散らす中盤戦、自分らしさを取り戻した朝倉の逆襲が始まる。
【第1試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)4万5500点/+65.5
2着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)3万1900点/+11.9
3着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)2万100点/▲19.9
4着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)2500点/▲57.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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