いよいよライバルたちも手が付けられない独走状態に突入した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」12月8日の第1試合で、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)が今期13戦目にして8勝目となるトップを獲得。怒涛のリーチ攻勢で勝率は驚異の6割超、個人スコアは2位以下を大きく引き離す+434.4ポイントに達し、シーズン前半にして目標の「+500ポイント」も目前に迫ってきた。
この試合の対局者は渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)、セガサミーフェニックス・和久津晶(連盟)、U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)、佐々木の並びでスタートした。東1局に白鳥が和久津から親倍満を直撃し、早々に2万4000点という差を付けられた佐々木。厳しい展開になるかと思われたが、今期絶好調の“魔王”は多少のビハインドなどものともしなかった。
東2局2本場、佐々木はカンチャンの3索待ちで迷いなく即リーチを敢行する。リーチ時点で山に0枚の3索だったが、2副露でテンパイ濃厚な和久津の強烈な押しもあり、終盤に手詰まった白鳥が佐々木に放銃。リーチ・赤2・ドラ2の8000点(+600点、供託1000点)で一気に差を縮めると、続く東3局にも白鳥から中・ドラの2000点(供託1000点)を直撃し、最初の親番を迎える前にトップ目に浮上した。これには冷静沈着な解説のEX風林火山・勝又健志(連盟)も「東場で逆転ですよ。恐ろしい魔王……」とポツリ。視聴者からも「強すぎて草」「逆転はっや」「何この魔王」といったコメントが殺到した。
その後は白鳥、石橋との激しいトップ争いとなるも、全員テンパイの勝負局となった南2局1本場でリーチ・ツモ・タンヤオ・平和・一盃口の8000点(+300点、供託1000点)をアガって混戦から抜け出した佐々木。とどめとばかりに南3局1本場にも8000点(+300点)を加点し、終わってみれば4回のアガリに放銃は0回と“魔王”の異名にふさわしい独壇場で8勝目を手にした。
試合後には、4着に終わった和久津が自身の勝負手を山なしリーチで押し切られた東2局2本場を振り返り、率直に「佐々木さん強いなと思いました」と感想を口にする場面も。さらにリーチ7回という佐々木のスタッツが示されると、解説の勝又は「7回……!」と思わず絶句。実況の松嶋桃(協会)も「とんでもない数字が出てますね」と同調し、コメント欄にも「魔王すぎるぜ」「7回笑」「リーチ怪人」「攻撃は最大の防御か」「大魔王だわ」といった称賛の言葉がズラリと並んだ。
佐々木はこれで13戦8勝と、6割を超える驚異的なトップ率を記録している。また個人スコアでも+434.4と首位を独走しており、開幕前に掲げた「+500ポイント&個人MVP」という壮大な野望に早くも王手をかけた。対戦相手もお手上げの“大魔王モード”に入った佐々木が、どこまで勝ち星とポイントを伸ばしていくのか。今期のMリーグは、間違いなくこの男を中心に回っている。
【第1試合結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)4万6500点/+66.5
2着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)2万9000点/+9.0
3着 U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)2万1200点/▲18.8
4着 セガサミーフェニックス・和久津晶(連盟)3300点/▲56.7
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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