重量級、真っ向勝負のド突き合いは衝撃の結末に…。豪腕スウィングフックが炸裂すると、185センチの巨体が波を打つようにダウン。驚愕の光景、重量級ならではの迫力にネットからは「こんなパンチ貰ったら即死するわ…」「和製マーク・ハント」など驚きと称賛の声、さらにスウィングフックがラリアットのようにも見えたことから「令和のスタン・ハンセン」など、一時、盛り上がりをみせた。
12月13日に両国国技館で開催された「K-1 WORLD GP 2020 JAPAN~K-1冬の大一番~」のプレリミナリーファイト。植村真弥とメイサム・エシギの95キロ級の対決は、両者の気迫みなぎる豪快な殴り合いの末、植村がメイサムを豪腕な左フックで沈めてKO勝利を収めた。
Krushの豪腕、そしてキックボクサーらしからぬ“ぷよぷよ”体型がトレードマークの植村。その体型に似合わぬ無尽蔵のスタミナから繰り出される迫力あるフックは強力だ。対するイラン出身のエシギも巨体を活かした士魂村上塾仕込みの打撃が魅力。そんな両者の戦いは試合前から“正面衝突”の危険な香りが漂っていた。
ゴングが鳴ると、ひと回り大きなメイサムが植村をコーナーに追い込み連打。対する植村も負けじと中に入り、大きく振りかぶるようなフックで応戦する。一発一発、気持ちの入ったスウィングフックに押されたメイサムは、次第にロープ際へ。しかし、飛び込むような勢いでメイサムが前蹴りを繰り出すと、迫力ある攻防にABEMAの視聴者も「喧嘩だな」「重量級はおもしろい」など徐々にヒートアップ。
両者の掴み合いから植村のフックを被弾し、苦悶の表情を浮かべたメイサムが起死回生のバックスピンキックを放つも、微動だにしない植村が、ブルドーザーのように愚直に前に出て至近距離からフックを畳みかけた。
スタミナに定評のある植村は、試合後半になっても、持ち味の泥臭い戦いぶりを発揮していく。クリンチ際でのフック、不用意に背後を見せた相手にも容赦なくパンチを叩き込むとメイサムもたまらずコーナーへ後退。効果的なボディも入ると、メイサムのガードが下がり始めていく。
1ラウンド残り40秒、植村がコーナーにメイサムを追い込むと、渾身のスウィングフックから左、さらに右フックをねじ込んだところでメイサムの185センチの巨体が波を打つようによろめいた。逃げるメイサムを追う植村。再びコーナーへ追い詰めて左フックを打ち抜くとメイサムはダウン。なんとか立ち上がりファイティングポーズを取るも、ダメージは大きい。ふらつきながら放ったスピンキックも苦し紛れとなり、冷静に“腹”で受け止めた植村が再び左のスウィングフック。後退したメイサムにとどめとなるラリアット気味のフックを放っていくと、これを被弾したメイサムがリングに座り込むように崩れ落ちた。