ダマテンで安目のアガリでも跳満となる超大物手、しかも親。リーチをかけるのはリーグ30人中、1人だけかもしれない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」12月14日の第2試合で、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)が8万点を超える今期の最高得点で圧巻のトップ、今期4勝目を挙げた。
この試合の対局者はKADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、黒沢、U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)の並びでスタート。
黒沢は東4局まで、1回の放銃を挟んで3回のアガリ、5万点に迫る持ち点で南入する。南2局5本場、珍しく鳴きを入れたホンイツで攻勢に出ると、親の佐々木の現物で待ち取りを図り、見事佐々木からロン。白・ホンイツ・赤の8000点(+1500点)をアガって断トツに。
南3局、5万点を超えた親が狙うのはさらなる大きな加点、もしくは無難に局を消化すること。この局、黒沢の場合は、前者を狙えと配牌が語りかけていた。ドラの2筒が配牌で2枚、そして1メンツ。これだけでもアガリを見たくなるが、その後のツモがまた強烈、赤を次々に引くこと3枚、見事にコンプリートすると、ドラだけで5ハン。この豪運、セレブなツモに、解説の白鳥翔(連盟)も驚愕し、「笑うわ…こんなん…」と絶句。次々にドラが吸い寄せられるこの様子に視聴者も「コンプリートwww」「バケモン」「独占セレブ」「セレブは格が違う」「紅に染まったセレブ」とざわめいた。
これを仕掛けるか、それともスルーか。観戦する側が考える間もなく黒沢はメンゼンでテンパイ。ダマテンで、安目でも跳満、高目をツモれば倍満という超ド級のテンパイだが、黒沢はほぼ迷いなくリーチと出た。そして9索をツモってリーチ・ピンフ・ツモ・赤3・ドラ2の2万4000点を手に入れると、再びコメント欄は「やべえわセレブ」「まじかwww」「この人すごいすごすぎる」と思い思いの声で大渋滞となった。
南4局も黒沢はメンゼンでテンパイし、暗カンのおまけつきリーチ。しっかりツモって満貫の上乗せをすると、持ち点は8万1300点に到達、今期の最高得点で4勝目を獲得した。
インタビューでは瀬戸熊直樹(連盟)に「10万点のトップを取ってこいと言われたので、ちょっと足りなかったんですけど、っていうのは冗談で」と、茶目っ気を混ぜたコメントで、優雅な笑みを浮かべた。「ドラがたくさん集まってきて、いけいけという感じで手牌が集まってきたので、とにかく攻めようと思いました」と、“セレブ”なツモを味方に、攻撃的な麻雀ができたことに満足気だった。
最後はチームの好調さを口にして「最近みんな上向いてきて、トップを量産できているので、このまま年内を終えられたら」と語り、上昇をアピール。得意のメンゼンで大爆発、そして仕掛けても高打点を成就させ、1試合で3ケタのポイントを稼いだ黒沢に、「雷電の麻雀、最高でした」「面白かったーー」と最後まで賞賛コメントが降り注いでいた。
【第2試合結果】
1着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)8万1300点/+101.3
2着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)1万5600点/▲4.4
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)4600点/▲35.4
4着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)-1500点/▲61.5
【12月14日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 +314.7(40/90)
2位 渋谷ABEMAS +240.4(40/90)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +132.9(42/90)
4位 赤坂ドリブンズ +25.6(40/90)
5位 TEAM雷電 ▲48.9(42/90)
6位 U-NEXT Pirates ▲106.1(42/90)
7位 KADOKAWAサクラナイツ ▲182.5(42/90)
8位 セガサミーフェニックス ▲376.1(40/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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