将棋の藤井聡太二冠(18)が12月16日、順位戦B級2組8回戦で野月浩貴八段(47)に81手で勝利、今期の成績を無傷の7勝0敗とし、単独首位をキープした。藤井二冠は初参戦での昇級となる“1期抜け”まで、残り3局であと2勝と迫った。
【動画】藤井聡太二冠、順位戦B級2組で7連勝!昇級まであと2勝
デビューとともに参戦している順位戦において、無類の強さを発揮している藤井二冠がこの日も強さを発揮した。居飛車党同士の対局は、後手の野月八段が雁木模様に構えたが、短手数の激しい進行をたどって夜戦に入った。持ち時間が少なくなるにつれて、藤井二冠が徐々にリードを奪ったものの、野月八段も粘り続けて拮抗した戦いは深夜に。息詰まる熱戦になったが、ミスなくそのまま押し続けて、勝ちに結びつけた。
対局後、藤井二冠は「これまでのことは考えずに、残りの3局も今までどおり臨めればと思います」と語ると、年内最後の対局だったことついては「今年は自分として初めてタイトル戦にも出ることができて、大きな舞台で結果も残せたのでいい1年になったかなと思います」と振り返った。
藤井二冠は、これで順位戦の成績は通算で36勝1敗に。スタートとなるC級2組を全勝で通過、2期目のC級1組でも勝ち進むと、近藤誠也七段(24)に敗れるまで18連勝を果たした。この初黒星の後も再び連勝街道をひた走ると、本局の勝利で2度目の18連勝まで記録を伸ばした。なお、順位戦の連勝記録は、森内俊之九段(50)が持つ「26」だ。
この勝利で1期抜けにまた近づいた藤井二冠だが、最年少名人記録の更新の夢もつないでいる。今期にB級1組、来期にA級への昇級を果たし、A級1期目で名人挑戦・奪取を果たせば谷川浩司九段(58)の持つ21歳2カ月の記録を更新できる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)