正月らしくかわいらしい髪型で登場、ファンを色めかせた赤坂ドリブンズ・丸山奏子(最高位戦)が、限られた時間の中での高度な戦略で、見る者を驚かせた。
プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月3日の第1試合、南3局1本場、U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)がホウテイで切った白はこの時点で2着目の丸山のアガリ牌。これに丸山はロンの声をかけず、白・ホウテイの2000点(+300点)を拒否、流局となりテンパイ料を受け取った。これに視聴者も「あれ?」「ん?」「どういうことですか?」と反応し、コメント欄にはクエスチョンマークが飛び交った。
この中継を解説していた土田浩翔(最高位戦)は3着目のEX風林火山・勝又健志(連盟)との差に言及し「勝又との差でしょう。これで1万800点差になったんで、満貫ツモられてもかわらないんですよ。(見逃しをせずに)2000点アガると満貫ツモられると変わる」と即座に説明した。
試合結果はトップ目のTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)が逃げ切りトップ。試合後、土田が丸山へインタビューし、見逃しの真意を質問すると「2着ではなくトップを目指していた」と明かされた。2000点を石橋からアガるより、テンパイ・ノーテンで瀬戸熊と3000点差が縮まるその1000点を重視、オーラスの跳満ツモでの逆転の可能性をみた見逃しだった。石橋から2000点(+300点)をアガると、オーラスの瀬戸熊との差は1万5200点差(丸山2万9600点に対して瀬戸熊4万4800点)となり逆転には倍満が必要となる。見逃せば差は1万4500点差となりこれは跳満で足りることから、この計算があれば当然の見逃しとなる。
前巡、丸山は危険牌の6索を切る前に小考、この時点で点差を確認し、見逃しを判断していた。この戦略的見逃しにファンは「まる子かっこいー!!」「なるほどね!!!」「イイ判断まる子」と絶賛、また“ゼウス”の異名を取る鈴木たろう(最高位戦)の名も挙がり「たろうかよ」というコメントもあった。
デビュー当時は緊張の面持ち、手つきも覚束ないところがあった丸山。リーグ2年目も折り返しを迎えたところでの成長ぶり、そしてそのあくまでトップを目指す闘争心に、ファンは最後まで賞賛を送っていた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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