ここまで今期3勝、3着ばかりが増えていく。そんなフラストレーションを払しょくする快勝。“ゼウス”鈴木はにこやかに喜びを表現した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月8日の第2試合で赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)が今期4勝目を獲得した。
この試合の対局者はTEAM雷電・萩原聖人(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、鈴木、EX風林火山・滝沢和典(連盟)の並びでスタート。第1試合、チームメイトの村上淳(最高位戦)が4者競り合いの中でトップを手繰り寄せており、バトンを継いだ鈴木もそれに続きたいところ。
鈴木は開局早々に滝沢から5200点をアガって先制するも、直後に3900点の振り込みに回り、試合は中盤までこう着状態。南1局、鈴木は5200点を今度はツモアガリで決めると、ここで二の矢が放たれる。筒子を仕掛け、タンヤオ・赤・ドラ3をツモって8000点のアガリ。微差のリードを守って、今期4勝目を挙げた。
今期は4着がわずかに2回と、しっかりラス回避はしているものの、上位に踏み込む前に逃げ切られる、もしくはトップにいても押し返されてしまうという展開が続き、3着が7回もあった。レア役のチャンカンを放銃し、終始落胆した表情でインタビューへ登場したこともある。それとは打って変わって嬉しいトップとなったこの日は「簡単な手ばっかりでしたけど、トップ取れば麻雀って楽しいなって」とまるで少年のような無邪気な笑みを浮かべた。これにはファンからも「にっこにこやな」「やったあああ」「おめでとー!」「たろうよくやった!」「笑顔がかわいいw」と多くの声が投げかけられた。
競り合いの展開については「燃えますね、(勝負に)入り込むという意味で、楽しいです」と回答。麻雀プロ歴は30年近いベテランの域でありながら、まだまだ麻雀というゲームを純粋に楽しむ姿があり、またそこに鈴木の強さも垣間見えた。
チームはいまだマイナス域も、第1試合の村上のトップ、そしてそれに続いた鈴木の快勝で上位を狙うポジションまで戻ってきた。自身4勝目がチームの同日2連勝となり、ここまで苦しみ続けていた仲間を救えたことは、鈴木にとって何よりの発奮材料。いつも以上に口角を上げ、細い目をさらに細くして、最後までニコニコと明るい表情だった。
【第2試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)3万4300点/+54.3
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)3万3900点/+13.9
3着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)2万3500点/▲16.5
4着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)8300点/▲51.7
【1月8日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +371.4(54/90)
2位 EX風林火山 +305.7(54/90)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +19.1(54/90)
4位 KADOKAWAサクラナイツ ▲6.0(54/90)
5位 赤坂ドリブンズ ▲53.5(54/90)
6位 TEAM雷電 ▲91.5(54/90)
7位 U-NEXT Pirates ▲203.4(54/90)
8位 セガサミーフェニックス ▲341.8(54/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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