「勝った」ではなく「待った」 立ち合いの駆け引きに元若乃花「これも相撲の醍醐味」
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大相撲初場所>◇1日目◇10日◇東京・両国国技館

 前頭十三枚目の天空海(立浪)が新入幕の前頭十四枚目・翠富士(伊勢ケ浜)に引き落としで敗れて1敗目を喫した。一方、翠富士は幸先よく白星スタートを切った。

【映像】「勝った」ではなく「待った」だった一番(25分ごろ)

 一度目の立ち合い、左に変化しながらまわしを取りに行った翠富士。天空海の頭を右手で抱えるように回転すると、一気に送り出した。と次の瞬間「待った、待った、待った…」という行司の声に加え、どよめきが館内に響いた。

 二度目の立ち合い。「手をついて」の声が響くも、直立した状態から腰を下ろさない翠富士を見るとABEMAで解説を務めた元横綱・若乃花の花田虎上氏が「考えてますね。手をつかないでしょ。考えているんです」とコメント。

 ようやく腰を下ろし、二度目の立ち合い。今度は翠富士が右で張って出ると、翠富士を上から潰すように押しつけた天空海だったが、いなされるとそのまま土俵を割った。

「動きがいいですよね、翠富士は。最初の立ち合いで何を相手に悟られたか自分で分かったので、あとは自分の立ち合いでうまくいった。来るな、というところで土俵際うまく回転をして勝った」

 そのように話した花田氏は、この一番を振り返り「『勝った』と思ったら『待った』ですからね。立ち合い、手をつかずに考えていた翠富士。これも相撲の醍醐味なんです」と話した。(ABEMA『大相撲チャンネル』)

【映像】「勝った」ではなく「待った」だった一番(25分ごろ)
【映像】「勝った」ではなく「待った」だった一番(25分ごろ)

「勝った」ではなく「待った」 立ち合いの駆け引きに元若乃花「これも相撲の醍醐味」