あわや国士無双への放銃という緊張感たっぷりのシチュエーション。しかしU-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)は、危険な気配をしっかりと察知していた。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月14日の第1試合、朝倉が見せた役満放銃回避のファインプレーに「これがプロよなあ」とファンから感嘆の声が上がっている。
起家から朝倉、EX風林火山・勝又健志(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)の顔合わせとなった14日の第1試合。トップ目の勝又が6万8600点と2着以下を大きく突き放した南3局1本場、3着目の村上が9種10牌と国士無双が狙える配牌を手にする。
順調に有効牌を引き入れた村上が7巡目に国士無双をテンパイすると、視聴者コメント欄は「役満きたあああああ」「やばいやばい」「ざわ…ざわ…」と大盛り上がり。この時点で村上のアガリ牌の九万は場に3枚切れて山に残り1枚。加えてラス目で親の前原が二・五万待ちのタンヤオをテンパイ、2着目の朝倉は役牌・白の後付けのテンパイと、3者にアガリの可能性がある状況となった。
それぞれがテンパイを維持して迎えた数巡後、朝倉が4枚目の九万をキャッチする。解説の渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)が「もう見てられない!」と語るなど、テンパイを維持するための放銃も考えられたが、朝倉は冷静に場を見渡し、小考を入れて安全牌となった白の対子落としを選択。白鳥は「すごいよ!見えてるなー!」とファインプレーを称え、視聴者からも「うおおおおお」「止まった…!」「素晴らしい」「すごすぎるわ」「天鳳位の底力」といったコメントが殺到した。
2着で対局を終えて試合後のインタビューに登場した朝倉は、村上が危険牌を押していた同場面について「さすがにかなり国士無双のテンパイだと思っていました」と回想。さらに「村上さんが白を1枚、2枚持っていることが多いので、いつやめようかと考えていた」とテンパイ中の思考を解説し、「絶対にやめる牌を持ってきたのでわかりやすかったです」と4枚目の九万止めは決して難しい選択ではなかったと明かした。
するとインタビュアーの松本圭世アナは、「たとえば4枚目ではなく、3枚目の九万だった場合はどうだったんでしょうか?」と質問を投げかける。これに対しても朝倉は「切ってないですね。6筒の対子落としとか7筒とか、そのあたりを切っていると思います。絶対ではないですが、けっこうテンパイだと思っていたので、2枚切れ以上は少なくとも切らないです」と即答。トップ選手ならではの守備力と読みの鋭さに、ファンも「これがプロよなあ」「さすがです」「3枚目でも止めるのか」「はっきり言いきれるのはかっこいい」と感心するばかりだった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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