ようやく“魔王”が個人トップの座に戻ってきた。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月18日の第2試合でKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)がハーラー単独トップの9勝目、個人首位に返り咲いた。
この試合の対局者はKADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)、佐々木、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)の並びでスタート。佐々木は得意のリーチで東1局に満貫を先制。内川の親リーチに、一発でドラの5筒を勝負した結果のアガリとなった。これについて試合後に「牌の残し方ですけどね、あれは致し方ないかな、(打点アップを目指すために)しょうがないかなと思っていました」と淡々と振り返っていたが、試合開始早々に好調をライバルへ印象付ける、強烈なシーンだった。
その後もメンゼン進行をしっかり決め、東4局から4局連続でリーチ。4者競り合いの展開となった南2局1本場には、有効牌を連続で引き入れた上でリーチ・一発・ツモ・一盃口・赤・裏ドラの1万8000点(+300点、供託2000点)を獲得、一気にライバルを突き放した。
この派手なアガリに、視聴者は大興奮。「寿人さんまじでえげつなw」「やべーって魔王w」「強すぎる、さすがです」「ひさちゃん!ひさちゃん!ひさちゃん!」と歓声がコメント欄に連投された。実況の松嶋桃(協会)は「これは魔王、圧倒的魔王!」と声を上げ、この日の解説を務めていた村上淳(最高位戦)も「ばかな、おかしいでしょ!」と、この一発ツモに驚愕していた。終盤はしっかり守って隙を見せず、今期9勝目とした。
リーチで圧倒、高速で裏ドラをめくり、誰も追い付かないスピードでアガリを宣言する、いつもの佐々木らしい勝ち方が戻ってきた。昨年12月9日以来のトップにインタビューでは「久しぶりだったんで、非常に嬉しいです」と笑顔。個人トップにも返り咲きとなったが、これには破顔一笑とはいかず「(個人成績よりも)今の半荘の反省が大きいかな。多井さんに四万を打った局、あれだけは打っちゃいけなかった」とすぐに反省点を述べ、勝って兜の緒を締めた。
6回もかけたリーチについては「ほとんどリャンメン形、いい感じでしたね」と振り返った。前回に記録した、前代未聞の「11回」に比べるとやや大人しく感じてしまうほどだが、それでも佐々木のリーチ回数は、他の選手とは比べられないほどに多い。
最後に、チーム成績について佐々木は「雰囲気が良くないんですよね、成績が安定しなくて。もう1回ここで、浮上のきっかけを掴めればなと思っています」と、残り3分の1となった試合数に思いをはせていた。
【第2試合結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)4万3900点/+63.9
2着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)3万900点/+10.9
3着 KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)2万4800点/▲15.2
4着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)400点/▲59.6
【1月18日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +465.7(60/90)
2位 EX風林火山 +308.9(58/90)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +63.8(60/90)
4位 TEAM雷電 ▲19.5(60/90)
5位 赤坂ドリブンズ ▲88.4(58/90)
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲129.9(60/90)
7位 セガサミーフェニックス ▲252.3(58/90)
8位 U-NEXT Pirates ▲348.3(58/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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