“魔法使い”の引き出しの多さが光った一戦だった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月19日の第2試合で、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)が今期4勝目となるトップを獲得。14日の第2試合に引き続いての個人2連勝を達成した。
この試合の対局者はセガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)、園田、EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)の並びでスタート。第1試合でトップを獲得した二階堂が連投、残りの3チームは選手を入れ替えてリベンジに臨んだ。
試合後に「めちゃくちゃ手が入って楽しかったです!」と語ったように、持ち前の多彩な戦術を活かすことができる手に恵まれた園田。東1局1本場は「アガれるわけない」というほどバラバラの配牌から、続々と有効牌を引き入れてリーチ・ツモ・チャンタの8000点(+300点、供託1000点)のアガリをゲット。またリーチ棒の供託が溜まった東3局1本場には、解説を務めた渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)の「この手は園田さん上手です」という予言通り、対子形の配牌を得意の鳴きで中・対々和の7700点(+300点、供託3000点)に仕上げてみせた。
トップ目で迎えた南1局1本場は、近藤と朝倉の副露合戦の間隙を縫うヤミテンで西・赤・ドラ2の8000点(+300点)を2着目の朝倉から直撃。さらに続く南2局にも積極的な仕掛けからわずか3巡でテンパイし、ダブ南・ドラの3900点を加点する。対戦相手を寄せ付けない的確かつスピード感あふれる麻雀に、“最速最強”のキャッチフレーズで知られる解説の多井も「この半荘の園田さんには勝てないですよ。私がどこに座っていても勝てなかったと思います」と白旗を上げた。
“魔法”と称される仕掛けだけでなく、丁寧なメンゼン進行からのリーチや対戦相手の勝負手をつぶすヤミテンと、攻めのバリエーションの豊富さを存分に見せつけた園田。今期は個人として不調期が長く続き、また赤坂ドリブンズも中盤に大きく失速してしまったことから、「2年連続の最下位もあるかも」と昨シーズンの悪夢が脳裏をよぎることもあったという。それだけにチームのマイナスポイント完済まであと一歩に迫る個人2連勝は大きかったようで、インタビューでは「気持ちとしてはだいぶ楽になりました」と安堵の表情を浮かべていた。
【第2試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)4万5300点/+65.3
2着 U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)2万9900点/+9.9
3着 セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)2万800点/▲19.2
4着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)4000点/▲56.0
【1月19日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +465.7(60/90)
2位 EX風林火山 +304.1(60/90)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +63.8(60/90)
4位 TEAM雷電 ▲19.5(60/90)
5位 赤坂ドリブンズ ▲61.3(60/90)
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲129.9(60/90)
7位 セガサミーフェニックス ▲267.9(60/90)
8位 U-NEXT Pirates ▲355.0(60/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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