チームとしても個人としても、まさに「盤石」という言葉がふさわしいトップとなった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月21日の第1試合で、渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)が今期4勝目を獲得。この勝利によって、渋谷ABEMASは大台の+500ポイントを突破した。
この試合の対局者は日向、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)、EX風林火山・滝沢和典(連盟)の並びでスタートした。全90試合の3分の2の日程を消化し、いよいよ残り30試合の終盤戦に突入したレギュラーシーズン。首位の座をさらに確かなものとしたい渋谷ABEMASに対して、2位のEX風林火山をはじめとした各チームが独走を阻止できるのかに注目が集まった。
試合前、チームメイトから「500ポイントが目標だからな」と冗談交じりに鼓舞されていた日向。同団体の先輩である村上をはじめ、個人順位で上位に並ぶ強豪3選手との対戦に「すごく緊張していた」というが、いざ試合が始まってしまえば年齢も過去の実績も関係なしとばかりに、堂々とした麻雀で優位なポジションを築いていく。
他3選手の間で激しく点棒が行き交う展開の中、日向はノーテン罰符による収入と東4局3本場の中・ドラの2000点(+900点)のアガリだけで、南2局を迎えた時点でトップ目まで浮上。また同局には「すごくいい待ちでした」と手応え充分の変形3面張リーチを敢行、リーチ・ツモ・平和・赤・裏ドラの8000点(+供託1000点)でリードを広げ、トップの座をほぼ安泰なものとした。
チームポイントがもたらすアドバンテージを活かし、大きなリスクを冒すことなく500ポイント超えのミッションを見事にクリアした日向。解説を務めた渋川難波(協会)は「今回の日向選手はあまり話題に上がらなかったじゃないですか。オリる時にちゃんとオリて、行く手はしっかりと行って、盤石のトップを取った。そういう時が一番いいんですよ」と危なげない試合運びを称えていた。
続く第2試合ではチームメイトの多井隆晴(RMU)も勝利し、渋谷ABEMASは+589.2ポイントまで到達。セミファイナル進出が濃厚となった今、「まだまだプラスしていきたいと思います」と語った日向と心強いチームメイトたちは、どこまでポイントを伸ばしていくのか。セミファイナル、ファイナルとステージが進むごとにポイントは半減するものの、勝利が勝利を呼ぶ好循環が続けば、レギュラーシーズン終了時点で優勝に指がかかるほどの大量リードを手にしている可能性も充分に考えられる。
【第1試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)3万9300点/+59.3
2着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)2万9400点/+9.4
3着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)2万5300点/▲14.7
4着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)6000点/▲54.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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