アガリ牌を優雅に見逃すセレブの姿に、ファンもあらためて惚れ直したようだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月21日の第1試合の南4局1本場、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)が着順アップにこだわって平和のみのアガリを拒否。「さすがセレブ」「ほんと面白いわ」と視聴者が大いに盛り上がる一幕があった。
渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)がトップ目に立ち、2着目にEX風林火山・滝沢和典(連盟)、3着目に黒沢、ラス目に赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)という順位で迎えた南4局1本場。前局の放銃によって満貫ツモでもわずかに滝沢に届かない状況となった黒沢は、8巡目にタンヤオもドラもない3・6筒待ちの平和をテンパイ。条件クリアが難しいことから、解説の渋川難波(協会)は「出たら終わらせますね」と3着を受け入れたアガリで試合を締めくくると予想した。
しかしどこまでも理想を高く持つのが“セレブ”の愛称で知られる黒沢のスタイルだ。11巡目、連荘を目指す親の滝沢からアガリ牌の6筒が打たれるが、黒沢は涼しい表情でこれをスルー。この見逃しに渋川と実況の松嶋桃(協会)は「アガらない!?」と声を揃えて驚愕し、視聴者コメント欄にも「さすがセレブ」「ほんと面白いわ」「かっけえええええ」「楽しすぎる」「ケチな点棒拾う気なし」「闘志がすごい」「着アップ見てるのか!?」と驚きや称賛の声が続々と寄せられた。
4着目の村上との点差は1万5100点と、満貫直撃もしくは跳満をツモられなければラス落ちはない場面とはいえ、どこまでも大胆な黒沢の選択。見逃しの直後にタンヤオに変化する4索を引き入れると、ここでついにリーチを敢行する。この時点での確定役はリーチ・タンヤオ・平和の3翻だが、ツモに加えて雀頭の二万に裏ドラが乗るパターンのほか、一発ツモに裏ドラ1枚、もしくは滝沢から直撃して裏ドラ1枚など、逆転の可能性を秘めた手を作った上での納得のリーチとなった。
一発ツモとはならなかったものの、終盤にテンパイを目指して粘る滝沢から放たれた3筒を見事に討ち取った黒沢。裏ドラは乗らずリーチ・タンヤオ・平和の3900点(+300点)で逆転には至らなかったが、ファンは「やっぱセレブよ」「最後まで魅せるなー」「黒沢さん最高」「最後まで狙うセレブかっこええ」「黒沢の麻雀本当楽しいわ」と大満足。解説の渋川も「意志は伝わりましたね。充分すぎるほどに……」と2着浮上にこだわる強気の姿勢に脱帽といった様子だった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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