レジェンド解説いわく、「風速10メートル」を超える猛烈な桜吹雪が卓上を席巻した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月28日の第2試合で、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎（連盟）が今期初となる1選手による同日2連勝を達成。チームを一気にプラスポイント圏まで引き上げ、試合後には個人MVPを意識したコメントも飛び出した。
この試合の対局者は、セガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）、EX風林火山・勝又健志（連盟）、U-NEXT Pirates・朝倉康心（麻将連合）、内川の並びでスタート。KADOKAWAサクラナイツは岡田紗佳（連盟）を起用するプランもあったものの、第1試合のトップを受けて再び絶好調のエースを対局に送り出した。
するとこの采配がズバリと的中する。第1試合と同様に序盤は息をひそめていた内川だったが、親番を迎えた東4局1本場から本領発揮。「親が続けられたのが良かったです。たくさんやっていればいつか手は入りますから」と形式テンパイで朝倉のリーチをしのぎ切ると、続く2本場も発のみの2100点（＋600点、供託2000点）のアガリで連荘を継続する。続く3本場、内川の好配牌を目にした解説の土田浩翔（最高位戦）は「風速10メートルに近づいている」と独特の言い回しで好機の到来を表現した。
経験豊富なレジェンド解説のお墨付きを得た手を順調なツモで育て上げた内川は、8巡目に先制リーチを敢行。これに勝又が一発で飛び込み、リーチ・一発・平和・赤・裏ドラの1万2000点（＋900点）を加点する。続く4本場も先制リーチで他家を封じ込め、土田は「もう風速10メートルを超えた」と宣言。迎えた5本場は満貫確定のダマテンで朝倉から平和・一気通貫・赤・ドラの1万2000点（＋1500点、供託1000点）を直撃し、視聴者コメント欄には「桜吹雪キター！」「サクラウインドぱねぇ！」「桜嵐」「内川無双」といったフレーズが躍った。
猛連荘で大量リードを築いた内川は、親の手放し方も実にスマートだった。東4局6本場、的確なハイテイずらしのチーで跳満以上が確定した魚谷のアガリを消すことに成功。このファインプレーにも「キレッキレやんけ」「神がかってる」「完璧！」と称賛のコメントが殺到するなど、攻守ともにその技術が冴え渡る半荘となった。
今期Mリーグ初となる1人での同日2連勝に、試合後のインタビューでは「やりましたね！」といつも以上にさわやかな笑顔を見せた内川。個人成績も首位のKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人（連盟）まで約110ポイント差に迫る5位まで急浮上し、「個人でも一等賞（MVP）取れるように頑張っていきたいと思います」と力強く宣言した。桜の季節に開催されるセミファイナル以降の戦いに向けて、“サクラの王子”が一足早く満開の時を迎えようとしている。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎（連盟）5万1900点／＋71.9
2着 U-NEXT Pirates・朝倉康心（最高位戦）3万2300点／＋12.3
3着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）1万1500点／▲28.5
4着 EX風林火山・勝又健志（連盟）4300点／▲55.7
【1月28日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS ＋597.6（64/90）
2位 EX風林火山 ＋171.3（66/90）
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋17.9（64/90）
4位 KADOKAWAサクラナイツ ＋16.7（66/90）
5位 赤坂ドリブンズ ▲104.9（64/90）
6位 TEAM雷電 ▲109.6（64/90）
7位 セガサミーフェニックス ▲212.8（66/90）
8位 U-NEXT Pirates ▲376.2（66/90）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各16試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（12試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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