将棋の藤井聡太王位・棋聖(18)が1月29日、竜王戦2組ランキング戦で阿久津主税八段(38)に93手で勝利、史上初となるランキング戦の5期連続優勝に向けて好スタートを切った。これで年をまたいで公式戦11連勝。竜王戦5期目の参加で、ランキング戦無敗記録も「21」に伸ばした。
【中継】藤井聡太王位・棋聖、史上初の5期連続優勝目指し初戦 竜王戦2組ランキング戦
公式戦10連勝中だった藤井王位・棋聖は、順位戦A級経験もある阿久津八段と、横歩取りの出だしからスローペースで対局を進行。午後6時の夕食休憩までに39手までしか進まず、形勢も持ち時間も互角で、夜戦に入ってから本格的な戦いが始まる長時間対局らしい戦い方となった。
両者じっくりと時間をかけて主導権争いを続ける中、じわじわとリードを奪ったのは藤井王位・棋聖。中盤、駒得になったあたりから一気にリードを拡大すると、終盤も安全な勝利ではなく攻め合いを挑んで堂々勝利。史上初となる5期連続優勝・本戦出場に向けて、一歩前進した。
対局後、藤井王位・棋聖は「序盤から激しくなる変化も多くて、常に難しい将棋だったような気がします」と振り返ると、今後に向けては「これからも強い相手との対戦が続くので、一局一局集中していい将棋を指したいと思います」と語った。次局は広瀬章人八段(34)と対戦する。
通算勝率が8割を超す藤井王位・棋聖だが、長時間対局ではさらに強さを発揮。持ち時間各5時間の竜王戦ランキング戦ではこれで21勝0敗、決勝トーナメントを含めても25勝4敗となった。
現在のタイトル保持者は昨期、自身初防衛を果たした豊島将之竜王(叡王、30)。藤井王位・棋聖が挑戦権を得るためには、2組ランキング戦で決勝進出(上位2人)に入り、本戦出場権を獲得。決勝トーナメントを勝ち上がり、決勝にあたる挑戦者決定三番勝負を勝ち抜く必要がある。
(ABEMA/将棋チャンネルより)