振り込んだらラスになるかもしれない。そんなシビれる場面でも、心には勝負を楽しむ余裕があった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月29日の第2試合で、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)が逆転のリーチを一発でツモり、今期7勝目を獲得した。
この試合の対局者は渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、黒沢、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)の並びでスタート。黒沢はこの試合、持ち前の高打点リーチより先に、効果的なかわし手でファンを沸かせた。東2局、園田の先制リーチを受けると、黒沢もそれに追い付きテンパイ。四・七万待ちの高目三色同順となるチャンス手だが、七万はすでに河に3枚あり、高目の四万も直前に切られていた。黒沢はリーチを自重すると、高宮からすぐに四万でロン、平和・三色同順の3900点をゲットした。
さらに黒沢は東4局、8巡目にタンヤオ・平和・高目一盃口の手をテンパイすると、今度はリーチ宣言で場を支配。これに園田が放銃、裏ドラも乗って満貫を獲得した。
南4局はラス目の高宮から黒沢まで1万500点差と、全員にトップの可能性がある接戦。親の園田がけん制の仕掛けを入れると、多井がこれにアガればトップとなるリーチで勝負に出る。ここで黒沢は河に4枚切られた5・8索でテンパイすると、追っかけリーチで腹を括った。この勇気が結実し、黒沢は3枚切られているほうの8索を一発ツモで、リーチ・一発・ツモ・赤の満貫、今期7勝目を獲得した。
インタビューでは微差のオーラスを振り返り「(放銃すればラスもある)この状況を楽しもうと思って、思い切っていったら、最後の8索がいてくれました」とほほ笑んだ。まさに虎穴に入らずんば虎子を得ず。好内容のトップで笑顔の黒沢に視聴者からは「黒沢さんの麻雀は本当に面白い」「ねーさん、ホレそうww」「正統派」「楽しんだんだなー」「セレブ美しい、すべてが」と賛辞が続けて投稿された。
これでチームはセミファイナル進出のボーダーラインから200ポイント近く離れることに成功し、上位を狙える位置だ。最後は「私はラスを引かない麻雀というのは苦手なので、どう転ぶかわからない。細かいことを気にせず、優勝目指して打てたらと思います」と大目標へ向けて改めて奮闘を誓った黒沢。これにはファンからも「かっけえ!!!!」「細かい事気にせず、お嬢はトップ取り!」「魅せる麻雀だよねー」「このままの麻雀で見せて欲しい」とエールが続いた。
黒沢はこのトップで個人成績を+180.1として、6位に浮上。一昨年の+116.9、そして昨期の+150.5に続く好成績を残しチームへ貢献している。これには視聴者からも「3年連続3ケタはすごいよな」と活躍を称える声が投稿されていた。チーム初のファイナル進出、そして優勝へ、“セレブ”の躍動は欠かせない。
【第2試合結果】
1着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)3万9200点/+59.2
2着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)2万6000点/+6.0
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)1万7700点/▲22.3
4着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)1万7100点/▲42.9
【1月29日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +576.0(66/90)
2位 EX風林火山 +171.3(66/90)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +71.7(66/90)
4位 KADOKAWAサクラナイツ +16.7(66/90)
5位 TEAM雷電 ▲31.8(66/90)
6位 セガサミーフェニックス ▲212.8(66/90)
7位 赤坂ドリブンズ ▲214.9(66/90)
8位 U-NEXT Pirates ▲376.2(66/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
この記事の画像一覧







