自称“仮”チャンピオン・直樹、目指すは原口健飛との“最強”対決 王座戦も「全然緊張しなかった」
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(王座戦であることを意識せず「秀樹選手という強い相手に勝つ」ことに集中したと直樹)

“番狂わせ男”がチャンピオンになった。

 RISE後楽園ホール大会(1月30日)のメインイベント、ライト級王座決定戦で秀樹を下したのは直樹。昨年10月、DEAD or ALIVEトーナメントで白鳥大珠から大金星を挙げた選手だ。

【映像】ライト級王座に輝いた試合

 直樹は今回の試合を「悔しいタイトルマッチ」だと語っている。トーナメントで白鳥に勝ったものの、決勝戦では原口健飛に敗れたのだ。ベルトを争う秀樹も昨年、タイトルマッチで原口に倒された。この王座決定戦自体、原口の王座返上によって決まったものだ。

 だからこそ、なのだろう。直樹はベルトがかかった試合にもかかわらず「全然緊張しなかった」という。確かに試合ぶりは落ち着いていたし、動きもリラックスしていた。それが勝因だったと言ってもいいだろう。

 秀樹はサウスポーからの強打が武器。直樹に対しては左ミドルと右ローを軸に攻撃を組み立てた。足への蹴りはカーフキックも。「普通に痛かった(笑)」と直樹。

 だが直樹は1ラウンド、素早い踏み込みからの右ストレートでダウンを奪う。「手応えがあったというより“抜けた”感じ」のパンチで、力の抜け方も絶妙だった。

 さらに4ラウンド、逆転を狙って前に出る秀樹にカウンターの右。最終ラウンドの猛攻もしのいで、直樹が判定勝利を収めた。

 ベルトを巻いた直樹だが、自分の“上”に原口がいることは分かっている。だから自分のことを「仮チャンピオン」だというコメントも。

「一応、RISEチャンピオンになったんですけど、前回原口選手にコテンパンにされてるので胸を張ってチャンピオンとは言えない。仮チャンピオンとして勝ち続けるんで、本物のチャンピオンの原口選手との試合が見たいと言われるような選手になりたいです」

 インタビュースペースでも、目標を原口との再戦だと語った直樹。

「仮チャンピオンとして勝ち続けて、ワールドシリーズ(世界トーナメント)決勝かワンマッチか分からないですけど“最強vs最強”と銘打ってできるようになれば」

 そんな「仮チャンピオン」を、RISEの伊藤隆代表は「いい意味で軽い。チャンピオンらしくない、今どきのチャンピオン」と評した。

「ファイターとしてのオーラがないというか。こういうチャンピオンがいてもいいのかなと。強い選手と闘わせていきたいと思います」

 チャンピオンになれば、より強い相手と闘うチャンスがある。それをクリアしていけば、“仮”が取れる日も近づくだろう。

文/橋本宗洋

【映像】ライト級王座に輝いた試合
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