チームが苦しい時、仲間を導くのはやはりこの男だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」2月1日の第1試合で、U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)が今期5勝目を獲得した。
この試合の対局者はKADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)、小林の並びでスタート。小林は東場でアガリに恵まれず、南入の時点でラス目に。チャンスが訪れたのは南1局1本場、沢崎と日向の2軒リーチに対して小林はドラの發を切ってリーチ、これを見事に一発でツモり、リーチ・一発・平和で5200点(+300点)の加点に成功した。試合後には「ドラアタマのリャンメンの人がいればいいなと。ラス目でリーチ棒が2本出ていたので仕方なくというところ」と語っていたが、まさにその読み通りに日向がドラの發を雀頭にしていた。
これで息を吹き返した小林は、南3局1本場から南4局1本場まで3連続アガリ。特に南4局1本場ではこれまでの1000点、2000点の応酬、いわゆる「小場」の展開を吹き飛ばすかのような、リーチ・ツモ・ドラ3で1万2000点(+300点)のアガリ。これでトップを決定付けた。
インタビューではチームが今期10勝目となったことに対して「お久しぶりという感じ。寿人さんをようやく超えましたね」と佐々木寿人(連盟)の名前を出し、「ずっとトップが少なくて、ヒサトさんと同じくらい(佐々木は9勝)だなあと思っていたんですけど。まあトップ数というよりはトータルが問題ですよね」とセミファイナルシリーズ進出のボーダーにまだやや遠い現状へ思いを寄せた。
小林はこの試合、前半はラス目で苦しい展開。「ずっとラス目だったので、このままだとまたチームがマイナス400何十となってしまうなと。まだ20戦あれば、6位まで変わる可能性があるし、2位から5位のポイントもまだまだ200や300変動すると思っているので、この点差になれば無理せずいけるかな」とリーグ連覇に向けた“航路”の見通しを語った。
個人タイトルも気にかかるこの時期だが小林は「タイトルは自然についてくるもの。MVP狙ってとか、ラス回避率狙ってということをしないようにしたい。チームのポイントが最優先だと思います」と、フォアザチームの精神でこれからの奮闘を誓った。これには視聴者も「自然についてくる、強い」「さすごー!」「かっけーなwww」「本当尊敬します」「流石のコメント」「MVPとってくれ」「全部コバゴー出せ」とエールを多数投稿していた。
チームは昨期、レギュラーシーズン6位、セミファイナルシリーズ4位とぎりぎりで残り、ファイナルで大爆発しての優勝を果たしている。今期もこれまで苦しい戦いが続いているが、頼れる“船長”が前を向く限り、船は力強く加速する。
【第1試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)3万9400点/+59.4
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)2万4500点/+4.5
3着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)2万2100点/▲17.9
4着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)1万4000点/▲46.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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