とにかく思い切り腕を振る。フルスイングを身上とする美女雀士の攻撃的な姿勢が、ようやく実を結んだ半荘だった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」2月9日の第1試合で、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)が昨年12月24日以来となる今期3勝目を獲得した。
この試合の対局者はEX風林火山・二階堂亜樹(連盟)、赤坂ドリブンズ・丸山奏子(最高位戦)、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)、高宮の並びでスタート。個人3連勝中の白鳥や、前回出場時に劇的な復活勝利を挙げた丸山といった面々の中にあって、年明け以降トップから見放されてきた高宮は、序盤から持ち前の超攻撃的な麻雀を展開する。
ヘアスタイルを一新して気分も新たに対局場に登場すると、東1局から二階堂の先制リーチに対して危険牌を連続でプッシュして追っかけリーチ。続く東2局も、白鳥のリーチを役なし・ドラなしの手で押し返し、カンチャン待ちのリーチを放つ。いずれの局もアガリには結びつかなかったものの、解説を務めた渋川難波(協会)が「高宮選手の鬼押しがすごい!」と思わず引き笑いしてしまうほどの猛攻を見せつけた。
今期はここまで勝負どころで手が入らないことや、危険牌を掴まされることが多く、撤退を余儀なくされるシーンも少なくなかった高宮。しかしこの対局では「今日は戦うって決めてきた」と空振りが続いてもフルスイングを貫き、東4局にリーチ・ツモ・一盃口の6000点をアガって白鳥、二階堂とのトップ争いに参入する。僅差の2着目で迎えた佳境の南3局1本場には、両面がひとつもないマンズをマックスに構えたことが功を奏し、赤五万を引いて三万待ちのリーチを敢行。これを自らツモり、リーチ・ツモ・赤・ドラの8000点(+300点)でトップを力強く手繰り寄せた。
オーラスもしっかりと凌いで昨年のクリスマスイブ以来のトップが確定すると、ファンからは「まりしゃんおめでとう」「高宮さんカッコいいー!」「見事だった」「このトップは大きい!ナイスファイト!」といったコメントが殺到。解説の渋川も「本当に力でもぎ取りましたね。すごかった」と高宮の凄まじい気迫と戦いぶりを称えていた。
セミファイナル進出をかけた熾烈なボーダー争いの真っ只中にあるKONAMI麻雀格闘倶楽部にとっても、まさに値千金の価値がある高宮の復活勝利。同チームには自団体の最高峰タイトル「鳳凰位」を獲得したばかりの“魔王”こと佐々木寿人(連盟)も控えており、レギュラーシーズン最終盤に向けてますます熱いインファイトを披露してくれそうだ。
【第1試合結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)3万6300点/+56.3
2着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)2万9300点/+9.3
3着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)2万7500点/▲12.5
4着 赤坂ドリブンズ・丸山奏子(最高位戦)6900点/▲53.1
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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